大型網製袋を利用した水稲生籾の一時貯留法

タイトル 大型網製袋を利用した水稲生籾の一時貯留法
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1993~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 グレンタンク付きコンバインで収種した水稲生籾を,スタンドバックでは9時間程度,これにモミクーラーを併用すると65時間程度貯留することか可能で,乾燦機の効率的利用が図られる。
背景・ねらい 水稲大規模経営において収穫適期内の刈り取りや,
翌日に雨が降りそうな時には乾燥機の容量以上の籾を収穫し,
乾燥機があいた時に貯留した籾を乾燥機に張り込む方式が望まれている。
750kg程度の籾を収納できる網袋式のスタンドバックはコンバイン収穫の運搬用
具として用いられているが,
乾燥機が満杯の場含には籾の一時貯留用としても使用される。
生籾を長時間貯留すると発熱作用等により籾が変質する危険性があり,
それを防ぐために強制排気を行うモミクーラーの検討も加え,
貯留時間と品質との関係を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. スタンドバックは直径1.2m、高さ1.3mの塩化ビ二一ル樹脂加工網袋で,
    約750kgの籾が入る
    (図1)。
  2. モミクーラーは全長1.4m,筒径9cmの上部に100V50Wのモーターがついており,
    貯留中のスタンドバック内の籾に差し込み,排気する
    (図1)
  3. スタンドバックでコンバイン収穫した生籾を貯留した場合には,
    経過時間とともに籾温度が次第に上昇し49時間後にば45℃に達し
    (図2),
    玄米の表面が淡い茶色を帯びるものが多くなり,
    良質粒割合か低下しない貯留時間は9時間程度である
    (図3)。
  4. スタンドバック内の籾に籾クーラーを設置して籾貯留を行った場合には,
    籾内の水分が奪われている間は籾温度が低下し、籾の発熱現象はみられない(
    図2,
    図4)。
    貯留65時間までは玄米の品質低下は極めて少なく
    (図3),
    これより貯留時間が長くなると良質粒割合は次第に低下する
    (貯留233時間後の良質粒割合は当初より8%程度低下)。
成果の活用面・留意点
  1. 乾燥機の効率的利用による収穫作業期間の短縮が図られる。
  2. モミクーラーを使用しない場合は定期的に温度を測定し,
    高温が続いたら速やかに乾燥
    機に張り込む等の対策を施す。
図表1 230430-1.gif
図表2 230430-2.gif
図表3 230430-3.gif
図表4 230430-4.gif
カテゴリ 加工 乾燥 水稲 大規模経営

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