タイトル |
リンゴわい化栽培における土壌診断及び栄養診断法 |
担当機関 |
秋田県果樹試験場 |
研究期間 |
1989~1993 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1993 |
要約 |
リンゴわい化栽培園の土壌養分含量及び葉中成分濃度の実態を調査した。交換性Kは従来のマルバ台樹の基準を上回る園地が多かったが、樹体の生育、果実品質に影響は見られなかった。葉緑素計を利用した葉色測定では、年次により集中N%と葉緑素計値の間の直線関係に変動が見られた。
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背景・ねらい |
リンゴわい性台樹は従来のマルバカイドウ台樹と比較し、根域が浅く、生育や果実生産 は土壌の理化学性や施肥の影響を受けやすい。そのため、わい化栽培において、 高品質多収のための土壌診断基準を確立することを試みた。また葉緑素計を利用した 葉色測定による栄養診断の基準の設定を試みた。
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成果の内容・特徴 |
- わい化栽培園の樹冠下0~30cm土壌について土壌pH(H2O)、
交換性陽イオン(Ca、Mg、K)、有効態リン酸(Truog-P)を測定し、 従来のマルバ台樹での診断基準と比較検討した。 交換性陽イオンの中でKは従来のマルバ台樹の基準を上回る園地が多かった。また、 有効態リン酸は、調査した61園地の平均は6.8mg/100gであったが、100mgを上回る園地が 11園含まれていた(表1)。
- 土壌の養分含量と葉中成分含量の関係の調査結果では、交換性Kが1.5cmol(+)kg-1ま
では菜中Kが増加する傾向が見られた。また交換性Kの増加によるMg欠乏の発生や葉中Mg の低下は見られなかった。交換性CaはCa飽和度が10%以上の土壌で集中Caが1.0%以上 になると推定された。有効態リン酸は50mg/100g以上では1年生M.26台樹の生育量の増加 や現地の成木の集中Pの増加にはつながらなかった (図1、図2、 図3、図4)。
- わい化栽培における土壌診断基準値として、交換性Kは0.3~1.5cmol(+)kg-1、
有効態リン酸(Truog-P)は10~40mg/100gを設定した。それ以外の項目こついては、 マルバ台樹の基準に準じて設定した。
- 葉緑素計(SPAD502)による葉色測定(7~8月)の基準としては、千秋で葉緑素計
値46~48、王林で44~46、ふじで45~47が好適範囲であった。ただし、千秋は樹勢の 違いが葉色に現れにくいと判断された(図5)。
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成果の活用面・留意点 |
土壌調査は、主に県南部(横手平鹿、湯沢雄勝地域)のリンゴわい化栽培園を対象に行 なった。 葉緑素計による葉色測定については、年次により葉中N%と葉緑素計値の間の直線関係 が異なるため、N%が2.2~2.8%に相当する範囲で設定した。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
肥料
栄養診断
施肥
土壌診断
りんご
わい化
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