リモートセンシングによる水稲生育量の広域的推定

タイトル リモートセンシングによる水稲生育量の広域的推定
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1993~1995
研究担当者
発行年度 1994
要約 ランドサットTMデータの3(赤)と4(近赤外)バンドを用いた植生指数は植物のバイオマスと関係がある。1987年7月8日の水稲の生育量(草丈×茎数)は植生指数K値(T=TM4-(aTM3+b);aTM3+bはソイルライン)と正の相関が高く、植生指数K値により、宮城県北部平坦地域の水稲生育量の広域的推定が可能である。
背景・ねらい 水稲の生育状況は、数十カ所の生育調査のデータをもとに全体として
とらえられているが、面的な広がりの把握には不十分である。
水稲情報の広域的な把握には、
衛生リモートセンシングは有効であり、また衛生の赤と近赤外のバンドを用いた
植生指数は植物の種類、特徴及び生育量と深い関係がある。
宮城県における水稲の生育量とランドサットTMデータの植生指数の関係を示し、
水稲生育量の広域的推定を可能にする。
成果の内容・特徴
  1. 1987年7月8日の宮城県北部平坦地域の生育調査結果と、
    その地点のランドサットデータTM3,4バンド及び植生指数との関係を見ると、
    草丈(cm)と茎数(本/m2)の積と植生指数 DVI値 (DVI=TM4-TM3)及び
    K値(K=TM4-(aTM3+b);aTM3+bはソイルライン)の相関が最も高い。
    (表1)
  2. 対象地域は土壌の腐植含量が様々であり、土壌の反射の影響を少しでも
    除くことのできる植生指数K値を用い、K値から水稲の生育量(草丈×茎数)
    を次式で推定する。
    (図1)
    水稲生育量=a×K値+b
    1987年7月8日の場合a=0.515 b=8.66 r=0.81
  3. 推定式作成に用いなかった点について、実際の水稲の生育量と推定の関係は、
    実測値=a×推定値+b
    1978年7月8日の場合a=1.00b=-0.31r=0.79
    でほぼ1:1の直線上にある
    (図2)。
    植生指数K値を未知いることにより、宮城県北部平坦地域の水稲生育量の広域的
    推定が可能である。
    (図3)
成果の活用面・留意点
  1. 固定した数カ所の生育調査結果、または近接リモートセンシングと衛生データを
    組み合わせることにより、広域的な水稲生育量の推定が可能になる。
  2. 時期及び年次によって、水稲生育量の推定に用いる植生指数、
    推定式は異なってくるので、画像毎に推定式の作成が必要である。
  3. 現在、衛生の周期間隔は十数日あるが、今後衛生数も増えることで、
    よりリアルタイムに近い状態で水稲生育量の広域的把握が可能になり、
    追肥判定等の指標に利用可能と思われる。
図表1 230652-1.gif
図表2 230652-2.gif
図表3 230652-3.gif
図表4 230652-4.gif
カテゴリ 肥料 水稲 リモートセンシング

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