リンゴ黒星病の防除体系変更による散布回数削減

タイトル リンゴ黒星病の防除体系変更による散布回数削減
担当機関 青森県りんご試験場
研究期間 1995~1997
研究担当者
発行年度 1995
要約 EBI混合剤はリンゴ黒星病の果実感染に対し、感染後3日までの治療効果と散布後12日以上の予防効果がある。圃場においてEBI混合剤を約15日間隔で散布することにより、防除効果を低減させることなく、落花直後以降の散布回数を1回削減することができる。
背景・ねらい 青森県のりんご病害虫の防除回数は年間14回であるが、その中でリンゴ黒星病の防除は13回に及ぶ。特に重点防除時期である開花直前~6月下旬は10日間隔、5回散布を厳守してきた。しかし近年、防除回数の削減が消費者のみならず生産者からも強く要望されている。そこで、防除効果を低減させることなく防除回数を削減することを目的とし、EBI混紡剤の利用を検討した。
成果の内容・特徴
  1. EBI混合剤(ジラム・チウラム・フェナリモル水和剤、ジラム・チラウム・ビテルタノール水和剤、ジラム・チラウム・ピリフェノックス水和剤)は黒星病に対し、12日以上の果実予防効果があった(表1)。EBI単剤は(フェナリモル水和剤)は果実に対し、感染3日後までの治療効果(発病抑制効果)があった(表2)。よって、EBI混合剤は本病に対し、15日間の防除効果があるものと推察された。
  2. EBI混合剤を開花直前から約15日間で2~3回散布した結果、慣行防除(10日間隔5回散布、EBI剤1回使用)に比較して同等以上の黒星病防除効果が認められた(表3)。その他病害虫の発生は少なかった。
  3. 以上より、EBI混合剤の利用により散布回数を削減できることが明らかとなった。
成果の活用面・留意点
  1. 平成8年の青森県りんご病害虫防除暦では、これまでの落花10日後頃と落花20日後頃の散布を落花15日後頃に統合し、散布回数を1回削減する。その場合、開花直前にはEBI単剤を落花直後と落花15日後頃にはEBI混合剤を使用する。
  2. ミダレカクモンハマキの発生が多い園地では落花10日後頃に防除剤を特別散布する。また、クワコナカイガラムシの発生が多い園地では落花20日後頃に防除剤を特別散布する。
図表1 230800-1.gif
図表2 230800-2.gif
図表3 230800-3.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 害虫 黒星病 病害虫防除 防除 りんご

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