送風ファンによるリンゴの凍霜害防止効果

タイトル 送風ファンによるリンゴの凍霜害防止効果
担当機関 秋田県果樹試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 降霜時の気温の逆転現象を利用して霜害を防止する送風法が、リンゴの凍霜常襲地域である秋田県北部の霜害に、防止効果が認められた。
背景・ねらい 秋田県北部のリンゴ栽培地域では凍霜害が発生し易く、収量および品質の低下が認められている。凍霜害の防止対策としては燃焼法が一般的であるが、労力を要し、煤煙や臭気を多量に出すなどの問題点が多い。そこで、省力的で公害のない防霜技術として知られている送風ファンによるリンゴの霜害防止効果について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 本県北部における降霜時の気温の垂直分布は気象バルーンを上げて50mまでの高さの調査で、10m及び40m付近に逆転層が認められ、逆転強度は約3℃であった。
  2. 降霜時における送風ファン(AFF-40型、羽根径100cm・電源200V・出力2.8kW・極数6P・首振り90度、栗田電気(製))作動時の気温の水平分布は、距離が30m以上では図1に示したように0℃以下になったことから、昇温効果の有効範囲は約30m(約10a)であった。
  3. 凍霜害によるリンゴの花器の障害発生率は、送風ファン設置圃場では無設置圃場に比較して有意に低く、防霜効果が認められた(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 送風ファンを設置する前に気温の逆転強度、風向、地形等の調査を行い、これに基づいて台数や設置方向等を決定する。
  2. 送風ファンの運転開始は発芽期から始める。
  3. 防霜ファンの効果の限界は-3℃以下の低温に遭遇した場合は燃焼法と併用する。
図表1 230802-1.gif
図表2 230802-2.gif
カテゴリ 防霜技術 りんご

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