タイトル |
西洋ナシ「マルゲリット・マリーラ」の平棚仕立てにおける適正着果量 |
担当機関 |
秋田県果樹試験場 |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
平棚仕立ての西洋ナシ「マルゲリット・マリーラ」を安定生産する適正着果基準は、1果当たりの葉数で90~100枚を確保する必要があり、樹冠占有面積1㎡当たりでは10~11果であった。
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背景・ねらい |
西洋ナシ「マルゲリット・マリーラ」は9月中旬収穫の大玉で食味良好な生食用品種であるが、栽培性など不明な点が多い。そこで、品質の高い果実を安定生産するための適性着果量について検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 着果量が多い(1果当たり葉数が少ない)と、収量は多くなるが1果重は明らかに小さくなり、糖度とリンゴ酸が低く果実品質及び食味は劣った。特に、1果当たり葉数80枚以下では、1果重500g以下、糖度12.5%以下の果実が多くなった。
- 着果量が多いと、新しょう長はやや短くなる傾向が見られ、樹勢への影響が懸念された。
- 平成5年は低温寡照のためか全般に果重が小さく花芽分化率も低かったが、1果当たりの葉数を多目(100枚以上)に確保することで気象変動による影響が多少緩和されると見られた。
- 以上の結果から、1果重500g以上、糖度が12.5%以上の商品性が高い高品質果実を安定生産するには少なくても1果当たり葉数90~100枚は必要で、樹冠占有面積1㎡当たりでは10~11果が適正着果量と見られた。なお、1果当たり頂芽数では6~7個が適正着果量の目安と考えられた。
(具体的データ)
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成果の活用面・留意点 |
- 平棚栽培地域で活用する。
- 樹勢は中~やや強めに維持する。
- 摘果は、果実の大きさや形状、軸折れ、着果位置などに注意し、粗摘果は満開後25日位まで、仕上げ摘果は満開後40日位までに行う。
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図表1 |
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カテゴリ |
西洋なし
品種
良食味
りんご
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