タイトル |
黒毛和種の肥育期間短縮のための飼料給与体系 |
担当機関 |
秋田県畜産試験場 |
研究期間 |
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研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
本試験の設定では、肥育期にTDN-71-73-72%の濃厚飼料を給与すると肉質が良い傾向が見られた。また、27カ月齢肥育で枝肉重量が平均で416kg、BMSが1.72と県内の枝肉成績の平均と差がなかった。
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背景・ねらい |
県内の黒毛和種の肥育は出荷月齢が29~30カ月となっているが、牛肉自由化を契機としてなお一層の低コスト生産が課題となっている。そこで一貫経営により導入時の飼い直し期間2カ月を短縮し、27カ月齢肥育の飼料給与体系について試験した。
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成果の内容・特徴 |
- 肥育前期-中期-後期に濃厚飼料TDN含量を71%-73%-72%として給与した区と75%-75%-72%として給与した区の発育成績、飼料摂取量および枝肉成績について比較検討した。発育成績は、各試験区に差がなかった(表2)。飼料要求率は、75%-75%-72%区が肥育後期に低下する傾向が見られた(表3)。71%-73%-72%区は脂肪交雑が良く(表4)、肥育中の事故、内臓廃棄、僧帽筋の筋炎もなかった。また、枝肉重量が平均で416kg、BMSが1.72と県内の29~30カ月齢肥育の成績と差がなかった。
- 育成期において、粗飼料からのTDNの摂取割合および濃厚飼料のTDN含量とDCP含量を変えた飼料を給与し、発育および枝肉成績を検討した(表2)。粗飼料からのTDNの摂取割合を25~30%、濃厚飼料のTDN含量を70%、DCP含量を13%とした区のロース芯面積が他区より大きかった。
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成果の活用面・留意点 |
枝肉重量が416.1kgおよび格付4以上が47.8%であったが、格付5が23頭中2頭と少なく、今後農家に普及するためには、さらに上物率を高める飼料給与体系等について検討する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
経営管理
出荷調整
低コスト
肥育期間短縮
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