タイトル |
試験圃場用モニタリングシステムの開発 |
担当機関 |
宮城県農業センター |
研究期間 |
1996~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
遠隔地にある試験圃場の栽培管理作業状況、稲等の生育状況の画像データ及び、気象状況などを簡便に記録し、伝達できるシステムを開発した。データはインターネットホームページ形式で保存されるので、電話回線とパソコンがあれば、どこからでもカメラ設置圃場のリアルタイムなデータを取り出すことができる。
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背景・ねらい |
効率的な試験研究の推進のため、頻繁に通えない大区画圃場の栽培管理作業状況、 生育状況、気象状況等の映像、計測データを 遠方の研究室にリアルタイムにオンライン伝送し、 研究室での農作業分析、生育状況分析作業の精度及び効率の向上に寄与できる 圃場モニタリングシステムを開発した。
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成果の内容・特徴 |
- システムを構成する機器
(図1)- デジタルカメラ(CCTV); 圃場のカラー映像を撮影する。
ズームが可能で、台座の設置により360度回転が可能となる。
- 温度、水温、湿度、照度センサー; 各センサーにより、
システム設置圃場の気象データを計測する。
- 信号入力装置; 各センサーからのデータを圃場側のハードディスクに記録する。
- 制御装置; あらかじめカメラを向けるポジションを記録させ(プリセット機能)、
研究室側からの命令により、所定の位置にカメラを向ける。
- 映像分配機; 複数のデジタルカメラからの映像を指定のビデオに送信する。
- ビデオ; デジタルカメラからの映像を6秒間隔でビデオテープに記録する
(タイムラプス機能)。
- 携帯電話; データを転送する。
電話回線が通っていない所でもデータの転送が可能である。
- 電源; 各機器を作動させるために100V電源が必要である。
- パソコン; 圃場側のパソコンは、
圃場の映像データや気象データをハードディスクに記録する。 研究室側のパソコンは、圃場側のパソコンから圃場データを取り出して、分析する。 電話回線に接続するためにモデムを接続する必要がある。
- 周辺機器; 画像データを出力する装置として、
カラープリンタや液晶プロジェクタを使用する。
- データの収録と伝送
- デジタルカメラによるリアルタイム映像はパソコンのハードディスクに一定時間毎に
ホームページ形式で記録され、インターネットを通して 任意のコンピュータに画像を伝送する。伝送速度は現在のところ9600bpsである。
- 長期間の画像データはビデオテープに収録し、
気象データはフロッピーディスクでも回収できる。
- システムの活用面
- 休日、早朝を問わず
遠隔地の圃場における正確な栽培管理作業データを記録できるので、 作業の種類、作業時間等が正確に把握される。
- 稲の繁茂、出穂、成熟、倒伏など圃場単位の生育状況や、
鳥害や災害の発生状況を把握することができる (図2)。
- インターネットホームページ形式でデータが保存されているので、
データの保守管理及び画像伝送処理が簡便にできる。
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成果の活用面・留意点 |
パソコンと電話回線、インターネットに接続可能な通信ソフトがあれば、 下記にアクセスして本システムの概要を知ることができる。
- ダイヤルアップ先 Tel:080-925-0228
- アドレス: http://190.0.0.1/S1Index.htm
- 利用時間: 24時間
- 利用期間: 年中無休
(ただし、TCP/IPアドレスを別途取得する必要がある)
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
カラー
栽培技術
鳥害
モニタリング
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