タイトル |
イネミズゾウムシ要防除水準の田植時期による違い |
担当機関 |
宮城県農業センター |
研究期間 |
1992~1993 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
イネミズゾウムシの要防除密度は田植時期によって異なり、田植時期が早ければ高く、遅いほど低くなる。成虫密度ではなく、被害葉率を指標として防除要否を判断することもできる。
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背景・ねらい |
宮城県では、イネミズゾウムシの要防除密度は 単年度の結果をもとに設定されていたが、試験年次が低温年であったこと、 成虫放飼時期が平年の侵入盛期より早く行われていたことから見直し試験を実施した。 とくに、本県の田植最盛期は東北の他県に比べて10日前後早いことから、 田植時期による要防除水準の違いを明らかにしようとした。 また、成虫は水中にも生息し個体数調査の精度が低下することがあるため、 成虫密度に代わる防除要否の判断基準として、被害葉率が使えるかどうか検討した。
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成果の内容・特徴 |
- イネミズゾウムシの成虫密度と田植時期別の収量比の間には負の相関が認められる
(図1)。
- 成虫密度と、放飼後日数別の被害葉率との間には、正の相関が認められる
(図2)。
- 要防除密度は田植時期が早ければ高く、遅いほど低下する。
仮に減収率5%を被害許容水準とした場合の要防除密度は、田植時期が 5月第2半旬で5.7個体/株、5月第4半旬で1.4個体/株、5月第6半旬で0.7個体/株である (成虫の侵入最盛期は宮城県の平年値である5月第6半旬とする) (図1, 図3)。
- 防除要否の判断を、成虫の侵入最盛期から5日後の被害葉率で行う場合、
減収率5%をもたらす被害葉率は、 田植時期が5月第2半旬で56%、5月第4半旬で35%、5月第6半旬で18%である (図3)。
- 他の減収率(0%、1%、3%)を被害許容水準として、
要防除密度や被害葉率を判断することもできる (図3)。 また、被害葉率のモニタリング時期を侵入最盛期の3日後、 7日後としたときの要防除密度に対応する被害葉率も知ることができる (図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- ササニシキの稚苗移植で得た結果である。
- 田植時期が遅い場合は被害が発生しやすいので、
成虫の侵入最盛期を迎えたらできるだけ早い時期に防除要否の判断を行う方がよい。
- 侵入時期が早まったり、何らかの要因でイネの生育が遅れる場合には、要防除密度
(または要防除被害葉率)はここに示した値より低くなることが予想される。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
防除
モニタリング
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