タイトル |
ナバナ「三陸つぼみ菜」の低温処理苗利用による作期別収量 |
担当機関 |
宮城県園芸試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
催芽種子に低温処理したナバナ「三陸つぼみ菜」の苗を8月下旬から11月上旬にかけて定植すると、早期に播種・定植したものほど収穫開始までの日数が短くなり、収量性に優れる。
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背景・ねらい |
ナバナ「三陸つぼみ菜」は 催芽種子に低温処理することにより年内収穫が可能となった。 しかし、現地では、播種期・定植期の違いにより、収量に変動がみられる。そこで、 「三陸つぼみ菜」の低温処理苗の播種期・定植期と収量の関係を明確にするため、 検討を行った。
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成果の内容・特徴 |
- 催芽種子低温処理はセルトレイなどに播種し、数時間の催芽後、5度の暗黒条件下で
20日間行う。
- 早期に播種するほど、処理終了後の気温の影響で、
低温処理終了後の順化育苗日数が短く(表1)、 定植後収穫までにかかる日数が短く(表1)なる。
- 早期に播種・定植するほど、株の生育、側枝の発生に適した時期に当たるため、
収量が優れる(表2)。 低温処理苗の利用は10月18日定植以降になると 収量が慣行(無処理)栽培と同程度になるため、 低温処理苗の定植は10月3日前後までに定植することが望ましい。
- 県内のナバナの市場単価から粗収益を計算すると、
8月29日定植で10a当たり360.0万円、11月1日定植で92.0万円となる。 慣行栽培の粗収益は、10a当たり130.4万円である (表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- ハウス内は植物体が凍結しない程度にカーテン等で保温する。
- 収穫は規格(22cm以上)に達した時に行い、とり遅れのないように行う。
- 催芽種子低温処理の方法は、播種から定植までに時間がかかる低温処理のため、
前作物を考慮して定植予定日を決定する必要がある。
- 8月から9月にかけての定植は、高温期に当たるため定植後活着まで、遮光等を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
栽培技術
なばな
播種
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