タイトル |
汎用コンバイン、揺動型比重選別機を用いたアマランサスの収穫・調製法 |
担当機関 |
農産部 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
改良汎用コンバインは、殻粒水分50%以下のアマランサスを10a当たり約20分、殻粒損失15~25%で収穫できる。改良揺動型比重選別機は、アマランサスを整粒率99.9%以上の精度で仕上げることができる。
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背景・ねらい |
本県の安定な持続した土地利用型畑作振興には、 野菜、葉たばこ等を基幹とした栽培経営の中に、 小麦、大豆、そば等を組み入れた輪作の導入が不可欠である。 輪作畑作物として近年需要が高まっているアマランサス等 新需要穀類を導入する場合、機械化栽培体系の組立が不可欠である。 そこで、汎用コンバインと揺動型比重選別機をアマランサス用に改良を行い、 機械化栽培体系を確立した。
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成果の内容・特徴 |
- 汎用コンバイン
- 改良元の汎用コンバインはK社製AX60である。
- ヘッドロスはヘッダリール径を1.0mから1.5mに拡大することで低下し
(図1)、 夾雑物の混入は、粗選網を設置することで低下する (図2)。
- 作業速度は0.5~0.9m/sで、10a当たり作業能率約20分、ヘッドロス2%以下、
全損失15~25%で収穫作業を行うことができる (表1、表2)。
- 汎用コンバインの設定は、扱き歯を米麦対応型(ツース)から
豆・そば対応型(ラスプ)に変更し、扱き胴回転数は出力軸側スプロケット15、 扱き胴側スプロケット52(大豆用)で使用する(扱き胴回転数300r.p.m.)。
- 揺動型比重選別機
- 改良元の揺動型比重選別機はS社製AGC50である。
- 選別板の穴径を小さくすることで、極小粒・軽量種子に対応可能になり、
粗選機を設置することで原料供給がスムーズになり、選別性能が向上する。
- 改良揺動型比重選別機は、処理原料100kg当たり134分で処理でき、
人力の関わる作用時間は慣行に比べて1/3に短縮できる。 選別精度は99.9%以上の整粒割合を確保できる (表3、表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 汎用コンバイン
収穫時期は、降霜による損失を防ぐため降霜前とする。 ただし、脱穀選別損失を最小限にするため、 収穫時の殻粒水分は50%以下であることが望ましい。収穫適期の目安は、 開花後50~60日頃で穂を手でつかんで数粒手に付着する時期とする。
- 揺動型比重選別機
揺動型比重選別機の設定(流量、選別板角度、風量、精品仕切板の位置)は、 作業毎、原料毎に最適になるようにその都度調整を行うこと。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
アマランサス
機械化
経営管理
小麦
栽培体系
そば
大豆
たばこ
輪作
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