有機質資材と高設ベンチを利用したトマトの短期密植養液栽培システム

タイトル 有機質資材と高設ベンチを利用したトマトの短期密植養液栽培システム
担当機関 宮城県園芸試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ヤシ殻繊維またはもみ殻くん炭を培地とし、高設ベンチを利用するトマトの主枝3段、側枝1段摘心仕立ての短期密植栽培(462株/a)で1作当たり700~800kg/aの良果収量が得られる。
背景・ねらい トマトの管理作業の軽労化、栽培技術の平易化を目的として、
高設ベンチと短期密植栽培を組み合わせた低コストな養液栽培システムを開発する。
また、使用後の廃棄方法が問題となるロックウールに代わる資材として
ヤシ殻繊維、もみ殻くん炭など有機質培地の利用を検討する。
成果の内容・特徴
  1. トマトの養液栽培で高さ85cm,幅46cmの高設ベンチを利用し、ベンチ間隔は2mとする。
    栽培にヤシ殻繊維またはもみ殻くん炭を用い、
    ブランター(65cm長)当たり13リットルの培地を充てんし、3株定植(462株/a)する。
    第3果房の上位葉2枚を残して摘心する。
    第1花房直下の側枝に1花房を着果させ上位葉2枚を残して摘心する
    (図1)。
  2. 給液濃度は定植から第1花房開花期まで0.8dS/cm,第3花房開花期まで1.5dS/cm、
    それ以降は1.8~2.0dS/cmとする。給液量はヤシ殻繊維で1.0~1.5リットル/株/日、
    もみ殻くん炭培地では1.5~2.0リットル/株/日とする
    (図2、図3)
  3. 1作当たりの総収量は1,100kg/a、良果収量は700~800kg/a程度である
    (図4)
  4. 高設ベンチを利用するので作業姿勢が改善される。
    直管パイプ、園芸用プランター、雨樋など入手しやすい材料で自作可能である。
    秋~冬季の定植以外はセル成型苗(50穴、4葉齢苗)の直接定植が可能で、
    栽培期間は夏期3ヶ月、その他4~4.5ヶ月となる。
成果の活用面・留意点 プランター当たり3株定植(462株/a)した場合と4株定植(616株/a)した場合の
良果収量の差は約80kg/aである。
苗数確保のコスト、作業性、病害虫の発生程度、果物品質等を考慮すると
プランター当たり3株定植(462株/a)が適当と考えられる。
図表1 231140-1.gif
図表2 231140-2.gif
図表3 231140-3.gif
カテゴリ 土づくり 肥料 害虫 軽労化 コスト 栽培技術 低コスト トマト 養液栽培

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