不定芽誘導によるニンニクの増殖法

タイトル 不定芽誘導によるニンニクの増殖法
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ニンニク(ホワイト六片)りん片の盤茎部由来カルスから不定芽を再分化させ、培養中に不定芽シュートを小球化させる省力的な大量増殖法を開発した。
背景・ねらい 宮城県におけるニンニク種球は他県から購入がほとんどであり、
生産費を押し上げている。
県内には独自にウイルスフリー球を生産してるJAもあるが、
フリー球の増殖率が低く生産コストを高めている。
また、優良系統が育成されても普及に時間がかかるなど
効率的な増殖技術の開発が望まれている。
そこで、組織培養を利用した大量増殖方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. カルス誘導はりん片盤茎部を材料とし、
    p-CPA 2mg/リットル、カイネチン 0-0.2mg/リットル、2,4-D 0.2mg/リットル
    を添加したMS培地を用いて行う。
  2. カルスからの再分化はカイネチン 5-15mg/リットル、NAA 0.2-2mg/リットル
    を添加したMS培地で行う。
    カルス500mg当たり100~150不定芽が得られる。
  3. 再分化した不定芽はしょ糖濃度50g/リットルのAZ培地に移植し4ヶ月低温処理する。
    処理終了後3ヶ月以内に、不定芽のほぼ100%が生重0.1~0.3gほどの小球を形成する。
  4. 形成した小球は、5度C、40~50日間低温処理した後、植え付ける。
    小球であるため特に順化の必要はなく、順化に要するコストはない。
    植え付け時期にもよるが、春に植え付けた場合、
    翌夏には平均球重8g以上の1つ球となる。
    図1 ニンニクの増殖方法
  5. 現在、4作目まで栽培を行ってきたが、変異と思われる形態異常は認められない。
    (表1、表2)
成果の活用面・留意点 県内の既存のバイテク施設で活用をはかる。
図表1 231154-1.gif
図表2 231154-2.gif
カテゴリ コスト にんにく

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