タイトル |
キク「名門」の養液土耕栽培 |
担当機関 |
宮城県園芸試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
電照栽培「名門」の養液土耕栽培における養水分管理は,窒素成分でa当たり1.0kgを施用し,かん水開始点のpF値を1.9~2.2にするのが適する。
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背景・ねらい |
緩衝能をもつ土壌を培地とし,ドリップチューブを用いて 植物の生育ステージに合わせた施肥管理を行うかん水施肥栽培は, 近年急速に普及し始めている。しかし, この栽培における輪ギクの養水分管理に関するガイドラインがまだ示されていない。 そこで,キク「名門」を用いて, かん水施肥栽培における窒素施用量および土壌水分について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 窒素施用濃度は,活着後から電照打ち切り後1週間程度まで段階的に上げ,
その後収穫まで段階的に下げる(図1)。
- 窒素施用量がa当たり1.0kgを越え,かん水開始点のpFが1.9~2.2のとき切花長,
切花重に差はない(表1)。
- 残存する無機態窒素を少なくするため,かん水開始点のpFを1.9~2.2にする
(表2)。
- 栽培期間中,適切な窒素施用量を決めるために,
月に2回程度土壌分析と栄養診断を行う。栄養珍断における中位葉の硝酸イオンは, 摘心後40日ぐらいから短日処理開始まで2,000~3,000ppm,その後収獲まで 2,500~4,000ppmで推移するのが適する(図2)。 中位葉の硝酸イオン濃度が,適正域を上回る場合は窒素施用量を控え, 適正域を下回る場合は,窒素施用量を増加する。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培土壌の性質,残存養分等を考慮に入れ,
土壌と植物体の分析をしながら施用量を加減する。
- 均一にかん水するため,栽培ベッドを平らに作る。
- 土壌分析は,簡便な生土容積法で行う。栄養診断は,3株程度の中位葉を採取し,
水を加えて磨砕後分析する。分析値は生葉重当たりの値に換算する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栄養診断
きく
施肥
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