汎用的で簡便な水稲の主稈葉齢予測モデル

タイトル 汎用的で簡便な水稲の主稈葉齢予測モデル
担当機関 東北農試
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 東北の基幹品種の生育監視に適用する止葉展開期までの発育ステージを主稈葉齢で予測するモデルである。本モデルでは、主稈葉齢が1進むのに必要な10~24度Cの有効積算気温を出葉間隔とし、生育時期別に3分割して葉齢を予測する。
背景・ねらい 水稲冷害を対象とした早期警戒システムでは、東北全域に気象情報を基とした冷害
対策技術の活用および冷害時の迅速な被害診断を行うために、水稲の全発育
ステージを追跡的に把握することが求められている。このため生産現場で水稲の
発育ステージの指標として利用される葉齢に着目して有効積算気温を使った
出葉間隔に基づく簡便な葉齢予測モデルを開発する。
成果の内容・特徴
  1. ある日の葉齢は前日の葉齢に10~24度Cの有効積算気温(以下ΣT10,24)
    による伸長分が加算されたものと考え、主稈葉齢が1進むのに必要な
    ΣT10,24を出葉間隔と定義する。この出葉感覚の推移は表1の7品種では
    ほぼ同様である。出葉間隔は葉齢が移植後9.1葉までのPhaseⅠ、9.1~11.1葉の
    PhaseⅡ、11.1葉以降のPhaseⅢの3時期にわけると、PhaseⅠは品種、年度に
    よらず一定の値を示し、PhaseⅡの出葉間隔が増加し、PhaseⅢはほぼ一定に
    なるものの、変動が大きい。
  2. 1997、1998年の葉齢調査データを用い、PhaseⅠ、Ⅲの出葉間隔とPhaseⅡの
    出葉間隔の増分(主稈葉齢が1進む間の積算気温の増分)を計算した(表1)。モデルのパラメータとして表1の7品種の両年平均を
    用いる。
  3. 作成した葉齢予測モデルを図1に示す。図1に
    おける面積がある葉齢から次の葉齢に進むまでに必要なΣT10,24を
    示し、開始日の葉齢とその後の日平均気温から現在の葉齢を推定する。
  4. 本モデルは出葉の規則性に基づくため、出葉経過が他品種と大きく異なる
    「おきにいり」を除く11品種については精度高く推定できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 活着後の葉齢からアメダス日平均気温を用いて発育ステージが追跡できる。また、
    主稈葉数を設定し、葉齢指数に変換すれば幼穂の発育の広域的な予測も可能である。
  2. 早期警戒システムにおける水稲の生育監視、障害型冷害の危険期予測、および安全
    作期の策定に利用する。
図表1 231432-1.gif
図表2 231432-2.gif
図表3 231432-3.gif
カテゴリ 水稲 凍害 品種

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