タイトル |
イネいもち病の被害度を判別するスペクトル指標 |
担当機関 |
東北農試 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
葉いもちはR550/R675(550nmと675nmの反射率の比)、穂いもちは糊熟期ではR570/R675、黄熟期ではR550/R970のバンド比でそれぞれ被害度を判別できる。また、これらの波長を含む衛星、航空機センサで被害の甚大なものは判別できる可能性がある。
|
背景・ねらい |
病害分野において、リモートセンシング技術は広範囲にわたる被害評価、 発生予察、発病程度の定量化および圃場の定点調査、巡回調査の効率化に貢献する ことが期待されている。地上における近接リモートセンシングにより、葉いもち 及び穂いもちの感染によって反射率が特異的に変化する波長域を明らかにして 被害度を判別するスペクトル指標を作成する。また、人工衛星および航空機多波長 域走査センサにおけるこれらの指標の有効性を明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
- 葉いもち罹病イネでは、可視域の680nm付近で発病程度が大きいほど反射率が高く、
反対に近赤外域の800nm付近で低い(図1)。 健全イネの反射率を基準にすると、495、675nm付近の可視域で感染による変化が 大きい。バンド比R550/R675(550nmと675nmの反射率の比)を用いると、 発病程度0、1~5、7、9~10の4段階の葉いもち被害度を判別できる(図2)。
- 穂いもち感染による反射率の変化は、糊熟期では485、675nm付近、
黄熟期では470nm、近赤外域(700-1,300nm)で大きい。穂いもちの被害度を判別する バンド比は生育ステージにより異なり、糊熟期ではバンド比R570/R675で罹病籾率 3.7~16%、41~52%、79%を、黄熟期では近赤外域を用いたバンド比R550/R970で 罹病籾率6%、19%、53%、85%をそれぞれ判別できる(図2)。
- 5つの衛星センサと1つの航空機多波長域走査センサで、発病程度7以上の葉いもち
被害度を、また穂いもちでは糊熟期に被害籾率3.7~16%、41%、52~79%を判別 できる可能性が示唆される(表1)。
|
成果の活用面・留意点 |
- これらのスペクトル指標は、室内と屋外計測及びポットのイネと圃場のイネ群落、
全ての条件下で共通して導き出されたものである。
- イネいもち病の被害度計測用センサ開発の基礎となる。
- 人工衛星および航空機センサデータを用いて、広域的にイネいもち病の被害程度を
診断する際に参考となる。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
カテゴリ |
いもち病
リモートセンシング
|