タイトル |
水稲不耕起、無代かき移植栽培による低湿重粘土の畑地化維持効果 |
担当機関 |
経営部 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
低湿重粘土水田で復田時に水稲不耕起、無代かき移植栽培、特に不耕起移植栽培を行うと、代かき移植栽培に比べ、畑地化が維持され、その後の転換畑に有利な物理性になる。その結果、畑転換後、エダマメの生育が良くなり増収する。
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背景・ねらい |
転作作物の生産が不安定な低湿重粘土水田では、転換畑に適した排水性、物理性の 早期確保が重要である。そこで、転換畑から復田するときに従来の代かき移植栽培 に替えて、不耕起及び無代かき移植栽培を導入し、重粘土の畑地化を維持させて、 転作作物の生育収量の向上を図る。表
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成果の内容・特徴 |
- 畑から水田に戻したときの土壌の経年変化
- 不耕起区では復田1年目は代かきを行ったので水田化が進むが、不耕起を行った
2、3年目は畑地土壌の性質の維持が認められ、第2層では弱い角塊状構造が発達 する(表1、表2、図1)。
- 無代かき区では復田1年目は畑地土壌の性質を維持するが、2、3年目に水田化が進行
する(表1、表2、図1)。
- 代かき区では復田1年目に水田化が急速に進行し、その後、2、3年目も水田化が進行
する(表1、表2、図1)。
- 畑転換後の土壌の変化とエダマメの生育・収量
- 畑転換後、第2層のジピリジル反応は、不耕起跡は-、無代かき跡は+と比較的酸化的
であるが、代かき跡は+++で強還元的 である(図1)。
- 第2層の構造は、不耕起跡では中度の角塊状、無代かき跡では弱い角塊状構造が
発達するが、代かき跡では亀裂は生じるが細かい構造は発達しない(表2)。
- エダマメの収量、根重は不耕起跡≧無代かき跡>代かき跡となり、収量は不耕起、
無代かき跡で代かき跡に比べ2割程度増収する(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 畑転換時には、暗渠や明渠など排水対策が必要である。
- 不耕起、無代かき水稲栽培では代かき栽培より用水量が多くなりやすいので、
漏水防止に留意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
えだまめ
水田
水稲
排水性
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