タイトル |
牛ふん堆肥連用畑における春ハクサイ、夏秋ナスの化学肥料減肥率 |
担当機関 |
宮城県園芸試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
可給態窒素量を指標とする施肥窒素量の目安を策定した。堆肥5t/10a連用の場合、春ハクサイ栽培では作付け前の可給態窒素量6mg/100g風乾土、夏秋ナス栽培では9mg/100g風乾土以上あれは減肥栽培が可能である。
|
背景・ねらい |
堆肥施用による施肥低減の可能性について、ハクサイ及びナスで検討し、 作付け前の可給態窒素量を指標として減肥率を策定する。
|
成果の内容・特徴 |
- 牛ふん堆肥を連年施用すると施用量に応じて可給態窒素量は増加し、
収量も増加傾向にある。可給態窒素量及び牛ふん堆肥施用量が多くなると、 目標収量に対する施肥窒素の必要量が少なくなる (図1、2)。
- 春ハクサイ栽培及び夏秋ナス栽培において堆肥15tでは窒素無施用で、
堆肥10tでは窒素10kgの施用で、対照の堆肥5t窒素20kg区 (ハクサイ調整結球重1.7kg、ナス総収量4.3t/10a)の目標収量と同等以上となる (図1、2)。
- 堆肥5t/10a連用の場合、
春ハクサイ栽培において作付け前の可給態窒素量6mg/100g風乾土、 夏秋ナス栽培では9mg/100g風乾土以上あれば減肥栽培が可能である(表1)。 その他の作付け前の可給態窒素量においても牛ふん堆肥施用量に応じて 窒素肥料の削減が可能である (表1)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 牛ふん堆肥を連年施用すると土壌養分
(可給態窒素、有効態リン酸と交換性加里等)が富化される傾向にあるので、 土壌診断基準値に基づいて化成肥料の施用量を考慮する。
- 可給態窒素量は4週間30度C培養で生成する窒素量を測定する培養法(公定法)または
ニンヒドリン発色法を利用した可給態窒素量の簡易測定法で測定する。
- 栽培圃場の窒素発現量は時期によって異なるので、作型は限定する。
- 栽培試験は細粒褐色森林土(粘土含量33%、LiC)での試験である。
- 牛ふん堆肥の成分含有量はT-N 1.40%、T-P2O5 1.00%、
T-K2O 0.75%、C/N14、水分68%である(平成6年~11年の平均値)。
|
図表1 |
|
図表2 |
|
図表3 |
|
カテゴリ |
肥料
簡易測定
施肥
土壌診断
なす
はくさい
|