繭・毛羽等の鉢物花きへの利用技術

タイトル 繭・毛羽等の鉢物花きへの利用技術
担当機関 宮城県蚕業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 鉢物花き栽培において、繭層、蚕蛹はシクラメンの肥料として、精錬した繭層や毛羽はシンビジュームの培地として利用できる可能性がある。
背景・ねらい 繭生産の過程では、中繭・下繭、毛羽や蚕糞などの副産物が発生するが、
利用価値が低いためほとんど取引されていない。これら資源の有効利用と、
繭の新たな需要を創出するためには、繭や毛羽などの新たな利用法の開発が
必要であり、養蚕農家の経営改善につながることが期待される。
一方、花き生産特に鉢物栽培では、シクラメンの施肥や給水方法の省力化、
洋らんの水苔に代わる安価で取り扱いの簡単な培地の開発、施肥法などに
研究改善の余地が多い。
繭の主成分はタンパク質であり、緩効性肥料としての利用や、天然繊維という
特徴を生かして水苔に替わる洋らんの培地としての利用が考えられる。毛羽、
蚕糞や蚕蛹などにもそれぞれの特徴を生かして花き栽培に利用できる可能性が
あるので検討する。
成果の内容・特徴
  1. 細断した繭層や、粉状にした乾燥蚕蛹を培土に混合しシクラメンを栽培した
    ところ、繭層を単独で施用したものが比較的良好な生育となる。また、
    繭層と蚕蛹を混用したものは生育は遅いが見た目には良い株が仕上がる
    (表1)。
  2. 精錬した繭層や、毛羽を培地に使用しシンビジュームを栽培したところ、培養土の
    表面を毛羽で覆ったものの仕上がりが非常に良く、精錬した繭層を培地に使用
    したものは花茎数は少ないが花茎径が太く(表2)
    見栄えの良い花が仕上がる。
成果の活用面・留意点
  1. シクラメンにおいて繭層及び蚕蛹に一定の肥料的効果が確認されたが、対照並に
    仕上げるには施用量の検討が必要である。
  2. 精錬繭層及び毛羽を培地として利用することの可能性が認められた。精錬繭層の
    花茎数が少なかった原因は窒素過多と考えられるので、施肥について検討を加える
    ことで改善可能と考えられる。
図表1 231533-1.gif
図表2 231533-2.gif
カテゴリ 肥料 カイコ 乾燥 経営管理 シクラメン 省力化 施肥

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