タイトル |
消費者のためのステーキ用カット肉の成分およびカロリー測定装置 |
担当機関 |
農村システム研究室 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
開発した測定装置により、消費者にステーキ用カット肉に脂肪含量、蛋白含量およびカロリーを呈示することができる。この装置はデジタルカメラ、電子天秤および開発ソフトを搭載したコンピュータにより構成され、比較的安価である。
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背景・ねらい |
従来の牛肉の画像解析は、枝肉格付けのためのロース芯の脂肪交雑の客観的評価を 目的としているため、カット肉の脂肪交雑の解析ならびに脂肪以外の成分について はほとんど検討されていない。また、現在では流通末端においてカット肉の成分の 分析とそれに基づいた品質表示がされておらず、消費者に十分な情報が提供 されていない。そこで、カット肉の成分分析および表示が簡易にできる迅速な 非破壊的評価を目的として、本装置を開発した。
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成果の内容・特徴 |
- 本装置は、デジタル画像を取得するためのデジタルカメラ、重量を計測するための
電子天秤およびMicrosoft社のVisual C++により開発された解析ソフトを実行する ための汎用型コンピュータ(OS:Windows95/98)で構成される (図1)。
- 本装置に内蔵される解析ソフトにより、対象となる肉片のデジタル画像、重量(g)、
スケール(pixels/mm)および比重値(g/立方センチメートル:赤身部分および脂肪 部分)と既知の分析結果が入力されたデータファイル(66点のリブロース芯および リブロース)から、対象となる肉片の脂肪含量(g)±95%信頼限界、蛋白含量 (g)± 95%信頼限界およびカロリー値が算出される(図2)。同時に、肉片に含まれる脂肪粒数、脂肪粒面積、肉色および脂肪色なども 算出することが可能である。
- 具体的な算出方法として、デジタル画像の解析から算出された脂肪面積、赤身
肉面積、重量及び比重値を用いた計算より得られた推定値(g)を既知の分析結果で 得られた回帰式により変換し、推定分析値(g)を得る方法を利用する (図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 本装置により、消費者に非破壊的でステーキ用カット肉の成分およびカロリーを
呈示することができる。
- 本装置は、一般的に市販されている機器を利用するため、比較的安価で製作
できる。
- ロース以外の他部位については、回帰直線の傾きが異なる可能性がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
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