夏秋トマトの養液土耕栽培における栄養診断に基づいた養水分管理方法

タイトル 夏秋トマトの養液土耕栽培における栄養診断に基づいた養水分管理方法
担当機関 宮城県園芸試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 上山啓一
小野寺康子
大沼 康 
発行年度 2000
要約 夏秋トマトの養液土耕栽培における栄養診断は、葉柄汁の硝酸イオン濃度と生土容積法で抽出した土壌浸出液の硝酸イオン濃度を指標とする。第1花房開花期以降の水分管理はpF1.8~2.0を目安とするが、セル成型苗直接定植の場合には第1花房開花期までpF2.3以上をかん水開始点とする。
背景・ねらい 近年、夏秋トマト栽培において省力化と生育の安定をねらいとして養液土耕栽培システムが導入されつつあるが、養水分管理方法の明確な指標は少ない。そこで、栄養診断に基づいた養水分管理方法を確立し生育と収量の安定を図る。
成果の内容・特徴
  1. 葉柄汁の硝酸イオン濃度の指標値は、第1果房で5000~7000ppm、第2果房で4000~6000ppm、第3果房以降は2000~4500ppm(図1,表1)である。
     
  2. 生土容積法で抽出した土壌浸出液の硝酸イオン濃度の指標値は100~300ppm(図2,表1)である。
      
  3. 生育ステージごとの水分管理は、第1花房開花期以降はpF1.8~2.0を目安とするが特にセル成型苗直接定植の場合は第1花房開花期までpF2.3以上をかん水開始点とする(表2)。
      
  4. これらの養水分管理指標に基づいた、窒素施肥とかん水の例は以下のとおりである。
成果の活用面・留意点
     
  1. 汁液の採取部位として4~5㎝に肥大した果房直下の基部の小葉柄を用いる。
  2. 生土容積法における水と生土の体積比は2:1とする。
  3. 栽培前は土壌分析結果に基づいて土づくりを行う。特に初期の栄養状態を維持しながら水分管理を行うため、基肥として窒素成分で約1.0㎏/aとなるように施用する。
図表1 231664-1.jpg
図表2 231664-2.jpg
図表3 231664-3.jpg
図表4 231664-4.jpg
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カテゴリ 土づくり 栄養診断 栽培技術 省力化 施肥 トマト

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