ホウレンソウ調製機の作業特性と省力効果

タイトル ホウレンソウ調製機の作業特性と省力効果
担当機関 岩手県農業研究センター
研究期間 2000~2000
研究担当者 大里達朗
新田政司
遠藤征彦 
発行年度 2000
要約 ほうれんそう調製機は、根と下葉を機械的に除去することができる。根は設定値に対して±2㎜の範囲で概ね85%以上の精度で切断できる。下葉等不要葉は80%程度除去可能である。作業能率は、3人作業で慣行作業の1.2~1.4倍と省力効果が高い。
背景・ねらい ほうれんそうの作業体系の中で、調製作業は最も労力を要し、作業全体の60%以上を占めている。調製作業の省力化と規模拡大による生産力の向上を図るため、生研機構、メーカーと共同で調製機の開発研究を行い、その性能と省力効果を検討する。
成果の内容・特徴
    ほうれんそう調製機(ブラシ式)は、供給ベルト、根切り・下葉除去部、再調製ベルトで構成される。処理工程は、人力で1株ずつ供給ベルトにほうれんそうを供給すると、自動的に根切り、下葉除去が行われ再調製用ベルトに排出される。下葉の掻き寄せはブラシで行う。排出されたほうれんそうのうち機械的に処理しきれなかったものは人力で再調製する。(図1)
  1. 根は、設定値に対して±2㎜の精度で85%以上、5~10㎜の範囲では90%以上の精度で切断できる。(表1)
     
  2. 子葉・下葉は80%以上除去可能で、損傷はやや発生するものの、出荷上は問題ない。再調製必要株割合は60~70%である。(表2)
      
  3. 作業能率は、3人作業の場合で慣行作業の1.8~1.9倍である。また、包装(手作業)まで含めた一連作業全体でみた場合、慣行作業の1.2~1.4倍である。(表3)
成果の活用面・留意点
     
  1. 本機の特性上、本葉の開かない立ち性品種が高い適応性を有する。
  2. 省力化された労働時間を雇用労賃の減少分とした場合、1.2倍の能率向上で延べ116a、1.4倍の能率向上で延べ68aの作付け規模が利用の下限面積となる。(表4)
  3. 導入する利用形態や人員配置により利用下限面積が大きく変動することから、効果的な利用につとめる。
図表1 231682-1.jpg
図表2 231682-2.jpg
図表3 231682-3.jpg
図表4 231682-4.jpg
図表5 231682-5.jpg
カテゴリ 規模拡大 出荷調整 省力化 品種 ほうれんそう

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