タイトル |
ガーデニング用素材としての中輪系F1シクラメンの栽培法 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター |
研究期間 |
2000~2002 |
研究担当者 |
富田典子
茂市修平
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発行年度 |
2000 |
要約 |
近年需要が高まってきているガーデニング用のシクラメンの栽培法は、3号ないし2.5号ポリポットを使用し、3月播種で10月から出荷する体系が適している。
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背景・ねらい |
従来、シクラメンは4号以上の鉢物が求められてきたが、近年ガーデニング用高級素材として小さいポットサイズでの需要も高まってきている。そこで、県北地域における夏期冷涼な気候を生かしたガーデニング用としての中輪系F1シクラメンの栽培法を実証する。
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成果の内容・特徴 |
- 大鉢への寄せ植え、あるいは花壇への移植を前提とするため、3号(9㎝)あるいは2.5号(7.5㎝)ポリポットでの栽培とする。
- 市場価格上昇に対応させるため、3月播種、6月鉢上げ、10月以降の出荷とする(図1)。
- 鉢物用に比べ、ガーデニング用のハウス利用期間は6月から11月までと短く、春出荷用花壇苗との組み合わせや、水稲育苗ハウスの後利用も可能である。(図1、3)。
- ガーデニング用の販売単価は鉢物用に比べ安いが、単位面積あたり収容ポット数が多いことから、販売額の増大が期待できる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- セル成型育苗、病害虫防除、施肥管理等については、鉢物用慣行栽培に準じて行う。
- セル成型苗は本葉3~4枚の頃に鉢上げし、鉢替えは行わず、4~5輪開花させて出荷する。
- 同じ品種でも移植できる苗の割合や開花時期が異なる傾向がみられることから、出荷時の色合わせができるよう、播種量及び播種時期を考慮する。
- 需要期の出荷に合わせて早期出蕾花を摘み取る(図1,2)。
- 10月中旬以降は輪数を確保するために最低温度を10℃程度に加温を行う。
- 12月中旬以降は市場価格が低下傾向にあり、また、暖房費もかさむことから、これ以前に出荷する。
- 2.5号ポットは用土が少ないため土が乾きやすいので、特に夏期間は水を切らさないように注意する。また、2.5号ポットでは根詰まりを起こしやすいので、需要期になったらできるだけ早くに出荷するよう努める。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
育苗
シクラメン
出荷調整
施肥
播種
病害虫防除
品種
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