タイトル |
簡易稚蚕人工飼料育装置と自給人工飼料による4〜5齢蚕飼育 |
担当機関 |
宮城県蚕業試験場 |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
窪田 浩
小池 修
鈴木秀人
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発行年度 |
2000 |
要約 |
飼育現場で自給可能な4齢蚕用および5齢蚕用人工飼料を試作した。その飼料と当場で開発した簡易稚蚕人工飼料育装置を用いた全齢人工飼料育では、1年を通し安定した繭生産が可能である。
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背景・ねらい |
繭生産の大幅な生産性の向上および規模拡大には、全齢人工飼料育による周年養蚕技術を確立する必要がある。しかしながら、カイコは、4齢期を現在市販されている人工飼料で飼育すると絹糸腺異常を起こし不結繭蚕および繭中斃死蚕が多発する傾向にあり、また、5齢期では生糸量歩合が11~15%と低く繭質が劣る。そこで、飼育現場で自給可能な4齢蚕用および5齢蚕用人工飼料を開発し、当場で開発した簡易稚蚕人工飼料育装置を用いて、全齢人工飼料育技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 自給人工飼料の調製法は、リン酸水素二ナトリウム12水、クエン酸、L-アスコルビン酸、ゲランガム、サリチル酸、ソルビン酸、イノシトール、塩化コリン、β-カロチン0.5%含む大豆油およびクロラムフェニコールは、飼料水分が69%となる量の水道水に混和する(以下、混和水)(表1)。
- 生桑葉区は、生桑葉に混和水を加えながらミキサーで粉砕、85℃に加熱後、脱脂大豆、トウモロコシ、セルロースおよび砂糖の混合粉末を投入、練り合わせる。乾燥桑葉区は、混和水を85℃に加熱後、60℃で温風乾燥した桑葉、脱脂大豆、トウモロコシ、セルロースおよび砂糖の混合粉末を投入、練り合わせる。
- 飼育経過は、4齢が6~7日間、5齢が6日間である(表2)。
- 給餌量は、20,000頭当たり4齢が44㎏、5齢が240㎏であり、その給餌回数は、4齢が2回、5齢が毎日の6回である。なお、除沙は、5齢2日目から毎日実施する(表3)。
- 飼育成績は、自給人工飼料の調製法の違いによる差はなく、化蛹歩合が高い(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 生糸量歩合が低いので、自給人工飼料の改良が必要である(表4)。
- 自給人工飼料の湿体1㎏当たりの材料費は、桑葉を生1㎏当たり50円とすると、4齢用が141円、5齢用が101円である。
- 簡易稚蚕人工飼料育装置1台の蚕児飼育可能箱数は、174×82㎝の蚕箔1枚に5齢盛食期で1,250頭飼育でき、蚕箔33枚で2箱である。
- 本技術は、1年を通し安定した繭生産を可能とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
カイコ
乾燥
規模拡大
桑
大豆
とうもろこし
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