肉豚事故率別にみた養豚一貫経営における枝肉の格落比率

タイトル 肉豚事故率別にみた養豚一貫経営における枝肉の格落比率
担当機関 山形県立養豚試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 今田哲雄
齋藤常幸
発行年度 2000
要約 肉豚事故率の高い養豚一貫経営ほど肉付で格落する枝肉の比率が高く、逆に肉豚事故率の低い養豚一貫経営は脂肪付着の厚い理由(肩厚、背厚、腰厚および全体被覆)で格落する枝肉の比率が高い。
背景・ねらい 肉豚事故率の高い養豚一貫経営における枝肉の上物率が低い。そこで、養豚一貫経営70戸を肉豚事故率10%を基準として、10%より低い経営を3区、10%より高い経営を3区の計6区に分け、枝肉の格落理由とその比率について比較検討した。
成果の内容・特徴
      
  1. 各落物原因で格落した枝肉の比率(%)は次式で求めた。
      各落物原因で格落した枝肉の数/格落した枝肉の合計数×100(表1)
      
  2. 肉豚事故率の低い経営では厚脂、つまり肩厚、背厚、腰厚および全体被覆で格落する枝肉の比率が約半数を占めた(表2)。
      
  3. 肉豚事故率の高い経営では肉付の理由で格落する枝肉の比率が高い(表3)。
      
  4. 薄脂、肉きめ・しまりおよび脂肪質・しまりの理由で格落する枝肉の比率に対して、肉豚事故率の影響は少ない(表3)。
成果の活用面・留意点
     
  1. 肉豚事故率の低い養豚一貫経営では枝肉が厚脂による格落比率の高いことから、産肉能力に優れた種雄豚の供用が望まれる。
  2. 肉豚事故率の高い養豚一貫経営では肥育豚舎における収容頭数が多く、密飼いで飼育管理していると推察される。従って、単位面積当たりの収容頭数は適正な床面積を確保して飼育管理することが望まれる。さらに、肉豚事故率の低減を図るには肉豚の飼養環境(舎内の温度、湿度および換気など)の改善、ワクチネーションの検討などが求められる。
図表1 231732-1.jpg
図表2 231732-2.jpg
図表3 231732-3.jpg
カテゴリ 経営管理

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