ひえの乾燥・調製技術

タイトル ひえの乾燥・調製技術
担当機関 岩手農研セ
研究期間 1999~2003
研究担当者 高橋昭喜
大里達朗
発行年度 2002
要約 循環型乾燥機、粗選機、インペラ型籾摺り機、揺動型比重選別機を用いることによりひえの乾燥・調製を体系化でき、脱ぷ粒で1日当たり約500kg生産できる。また、穀粒水分を12~13%にすることにより、精白歩留を60%以上に高めることができる。
キーワード ひえ、脱ぷ、精白歩留
背景・ねらい 岩手県におけるひえの生産は水田作が可能である等の理由により近年面的な広がりをみせてきている。しかし、大量生産、大量処理を行うためには、現状手作業で行われている乾燥・調製をセンタ-方式に替える必要があることから、乾燥調製の機械化体系を検討する。また、慣行的に行われている方法では50%前後といわれている精白歩留の向上を図る。
成果の内容・特徴 ひえの乾燥・調製は、循環型乾燥機による原穀の乾燥、粗選機による粗選別、インペラ型籾摺り機による脱ぷ(穀粒から殻()を離脱させること)、揺動型比重選別機による脱ぷ粒と未脱ぷ粒の選別(未脱ぷ粒は再脱ぷ)、精米機による精白、の体系で行う。各作業の詳細は以下の通り。
1.
乾燥
循環型穀物乾燥機の送風ファンを大風量のものに、また風胴部の網を1mmのものに改良することにより、毎時乾減率0.6%程度で乾燥する(表1)。なお、穀粒の仕上がり水分は脱ぷ粒(数)率が80%を超える12~13%とする(図1)。
2.
粗選
乾燥終了後に土篩い機を改良した粗選機で、茎葉等の夾雑物を除去する(表1)。
3.
脱ぷ
粗選後にインペラ型籾摺り機で脱ぷする。1日当たりの生産量は脱ぷ粒で約500kgである(表1)。
4.
脱ぷ粒と未脱ぷ粒の選別
脱ぷ後に揺動型比重選別機により脱ぷ粒と未脱ぷ粒の選別をする。なお、未脱ぷ粒として選別されたものは再脱ぷを行う(表1)。
5.
精白
精米機の研米ロールをひえ用に交換することにより、脱ぷ粒を精白する。乾燥、粗選後の原穀からの精白歩留は約60%である(表1、2)。
成果の活用面・留意点 1.
本成果は系統「達磨」を用いたものである。
2.
品質や夾雑物の混入割合等により、運転条件の微調整が必要である。
3.
精白をする際の搗精歩合は90%程度を基本とするが、それ以下にすることも可能である。
4.
乾燥機からの排出から脱ぷ作業までは連続作業が可能であるが、籾摺り機の台数を増やすことにより1日当たりの処理量を増やすことができる。また、選別や再脱ぷまでの連続作業が可能となる。
図表1 231909-1.gif
図表2 231909-2.gif
図表3 231909-3.gif
図表4 231909-4.gif
カテゴリ 乾燥 機械化体系 水田 ひえ

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