タイトル | こまつなの冬期安定生産技術 |
---|---|
担当機関 | 岩手農研 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
根田美和子 児玉勝雄 菅野史拓 茂市修平 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 無加温ハウスを活用したこまつなの冬期安定生産には、べたがけ栽培を前提に、低温伸長性・耐凍性に優れた品種を11月上旬に溝底播種することが有効である。 |
キーワード | こまつな、べたがけ、溝底播種 |
背景・ねらい | 岩手県北地域に広く普及している雨よけほうれんそう栽培は、一般的には3月から11月までの栽培であり、12月から2月までは除塩対策としてハウス被覆を外している。しかし、近年冬期間のハウスの有効活用によりこまつななど葉菜の作付けが増えてきている。そこで、雨よけほうれんそうの3月播種作型と競合しない1~2月収穫を前提に、冬期間に無加温で栽培できるこまつなの安定生産技術について検討した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 冬期のこまつなの栽培には、低温伸長性、耐凍性に優れた品種を作付けすることが望ましく、本試験の結果では「みすぎ(サカタのタネ)」が有望である(表1)。 2. こまつなを1~2月に出荷するためには、不織布のべたがけ栽培を前提とした11月上旬播種が適する(表2)。 3. 不織布のべたがけ栽培と溝底播種の組み合わせにより、凍害が軽減される(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 11月中旬以降の播種でも年次によっては2月に収穫できるが、凍害を受けやすい傾向がある(表2)。 2. トンネル支柱等を使用し、こまつなに触れないよう不織布を浮かせるうきがけにより、じかがけと同様の生育促進効果及び凍害軽減効果が期待できる(表3)。 3. ほうれんそう栽培の後作に無施肥でこまつなを作付けすることにより、除塩効果が期待できる(図1)。 4. 本試験は岩手県北地域を対象に行ったものであり、気象条件の異なる地域での活用には留意が必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | こまつな 出荷調整 施肥 凍害 播種 品種 ほうれんそう |