多項目遺伝子診断胚からの子牛生産

タイトル 多項目遺伝子診断胚からの子牛生産
担当機関 山形農総研セ
研究期間 2003~2005
研究担当者 青柳和重
菅和寛
発行年度 2005
要約 培養増殖したウシ胚由来栄養膜細胞を用いることにより、胚の段階で10項目の遺伝子診断を実施することが可能である。また、胚移植により受胎し、遺伝子診断結果どおりの正常な産子を得ることができる。
キーワード ウシ胚、栄養膜細胞、培養増殖、多項目遺伝子診断、胚移植
背景・ねらい 胚の段階での高精度な多項目の遺伝子診断やマーカー解析を可能にするため、ウシ胚からバイオプシーした栄養膜細胞の培養方法を確立した。そこで、本技術を用いた多項目遺伝子診断を実証するため、生体胚からバイオプシーして培養増殖させた栄養膜細胞を用いて10項目の遺伝子診断を行い、遺伝子診断済み胚からの子牛の生産を試みる。
成果の内容・特徴
  1. バイオプシー栄養膜細胞は14日間培養すると約19600個に増殖し(表1)、PCR解析用バッファー(表2)で抽出したDNAサンプルを用いることにより、胚の段階で10項目(性、B3、F13、CL16、CHS、MCSU、MSHR、SCD、BLAD、CVM)の遺伝子を判定することが可能である(表3)。
  2. 10項目の遺伝子診断を実施したバイオプシー凍結胚を移植することにより、診断結果どおりの正常な産子が得られる。(表3、図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 性判別はLoopamp牛胚性判別キットにより実施し、その他9項目の診断は(社)家畜改良事業団家畜改良技術研究所に依頼した。
  2. 今後、新たな遺伝子診断やマーカー解析が可能になれば、さらに診断項目数を増やすことができる。
  3. 診断する遺伝子やマーカーにより検出感度が異なるため、診断項目数や種類に応じて十分量の細胞数に達するまで栄養膜細胞の培養期間を調整する。
図表1 232355-1.gif
図表2 232355-2.gif
図表3 232355-3.gif
図表4 232355-4.gif
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