福島県中通り、浜通りにおける小麦「ゆきちから」の子実タンパク質含量の制御

タイトル 福島県中通り、浜通りにおける小麦「ゆきちから」の子実タンパク質含量の制御
担当機関 相馬支場
研究期間 2001~2004
研究担当者 二瓶直登
遠藤あかり
木田善信
佐々木園子
発行年度 2005
要約 「ゆきちから」の子実タンパク質含量は、出穂期の止葉葉色だけでは予測が難しく4月上旬の茎数から予測ができる。子実タンパク質含量が11.5%より低下すると予測されるとき、出穂期追肥量を増加することで子実タンパク質含量の向上が可能である。
キーワード コムギ、ゆきちから、子実タンパク質含量
背景・ねらい 「ゆきちから」は製パン適性を有した品種であり、多収・高タンパク質化のためには、幼穂形成期と出穂期の2回の窒素追肥(通常各0.3kg/a)が効果的である。平成17年産から項目別の基準値を満たした数(パン用タンパク質含量11.5~14.0%)により区分が決められるため、高ランクに区分される品質の確保が重要な課題となる。このため、子実タンパク質含量を予測する生育診断と低下が予測される場合の対応技術を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ゆきちからの子実タンパク質含量は、出穂期の止葉葉色だけでは予測が難しく、4月上旬の茎数が大きく関係する(図1、表1)。
  2. 4月上旬の茎数(X1)を用いた子実タンパク質含量(Y)の予測は次式である。
    Y=7.97+0.0025X1
  3. 4月上旬の茎数が1600本/平方メートル以上のとき、出穂期追肥0.3kg/aで子実タンパク質含量が11.5%を超えると予測される。4月上旬の茎数が1600本/平方メートルより少ない時、出穂期追肥0.3kg/aでは子実タンパク質含量が11.5%より低下すると予測されるが、追肥量を0.3kg/aより増加することで子実タンパク質含量を向上できる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 播種期、播種量は慣行栽培とし、施肥は基肥1.0kg/a、幼穂形成期追肥0.3kg/a、出穂期追肥0.3kg/aとする。
  2. 本成果は、福島県中通り、浜通りを対象に作成したものである。
  3. 追肥量を増加することで赤かび病に対する感受性が高まるため、適正防除に努める。
  4. 葉色は、出穂期の止葉をMlNOLTA社葉緑素計SPAD-502を用いて測定した。
図表1 232361-1.gif
図表2 232361-2.gif
図表3 232361-3.gif
カテゴリ 病害虫 小麦 施肥 播種 品種 防除

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