ベンタゾン液剤の除草効果と青森県大豆奨励品種における収量への影響

タイトル ベンタゾン液剤の除草効果と青森県大豆奨励品種における収量への影響
担当機関 作物改良部
研究期間 2004~2005
研究担当者 木村一哉
前嶋敦夫
発行年度 2005
要約 ベンタゾン液剤の処理適期は雑草が10cm以下のときである。大豆2~3葉期に処理した場合、その減収程度は「おおすず」で数%程度、「オクシロメ」で1~2割程度である。また、イネ科雑草茎葉処理剤との混用では、「おおすず」、「オクシロメ」においては薬害を助長させることは少ない。
キーワード ダイズ、除草剤、ベンタゾン、おおすず、オクシロメ、薬害、混用
背景・ねらい 大豆用茎葉処理除草剤ベンタゾン液剤は平成17年に農薬登録された。同剤はダイズ品種によっては薬害が異なることが知られているが、生産現場においては使用品種の薬害感受性とその除草効果を考慮して、その使用方法を検討する必要がある。そこで、ベンタゾン液剤の除草効果と青森県の奨励品種「おおすず」、「オクシロメ」における薬害程度と収量に及ぼす影響を検討する。
成果の内容・特徴
  1. ベンタゾン液剤の処理適期は雑草の草丈が10cm以下のときであり、このときの草種別除草効果は、イヌタデには効果が高く、イヌビユ、シロザには一定の効果を示すが、タニソバには効果が劣る(表1)。なお、雑草の草丈が15cm以上での薬剤処理では、除草効果が著しく低下する(表2、写真1)。
  2. 大豆の薬害程度は「おおすず」と「オクシロメ」で異なり、「オクシロメ」のほうがその程度が大きい(表3、写真2)。また、処理時期別には、大豆2~3葉期処理のほうが、5~6葉期処理よりも薬害程度が大きい(表3)。大豆2~3葉期処理では、両品種ともに1ヶ月程度で生育がほぼ回復するが、減収程度は「おおすず」で数%程度、「オクシロメ」で1~2割程度である。大豆5~6葉期処理では、処理後の生育には影響せず、減収はしない(表3)。
  3. 大豆2~3葉期におけるベンタゾン液剤とイネ科雑草茎葉処理剤の混用は、「おおすず」、「オクシロメ」においても薬害を助長させることは少ない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果はイヌタデ、タニソバ、シロザ優占圃場(普通畑)における試験結果である。
  2. 処理時およびその後の気象条件は、平成16年はおおむね低温少照で降雨にも一部遭遇したが、平成17年はおおむね高温多照であった(表4)。
  3. 本成果では、中耕・培土を行わず、平成16年は9月16日(大豆2~3葉期処理後81日)に、平成17年は8月1日(大豆2~3葉期処理後33日、無処理区を除く)に手取り除草を行った。
  4. 体系処理で用いた土壌処理剤はベンチオカーブ・ペンディメタリン・リニュロン乳剤(800ml/100L/10a)である。ベンタゾン液剤との混用に用いたイネ科雑草茎葉処理剤はセトキシジム乳剤(200ml/100L/10a)である。
図表1 232364-1.gif
図表2 232364-2.gif
図表3 232364-3.gif
図表4 232364-4.gif
図表5 232364-5.gif
図表6 232364-6.gif
カテゴリ 病害虫 雑草 除草 除草剤 そば 大豆 土壌処理 農薬 品種 薬剤

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