そばくずとオカラを混合したサイレージは豚の肥育飼料として有効である

タイトル そばくずとオカラを混合したサイレージは豚の肥育飼料として有効である
担当機関 岩手農研
研究期間 2004~2007
研究担当者 佐々木直
吉田力
佐藤直人
安田潤平
平久保友美 
発行年度 2007
要約 食品製造過程で発生するそばくずとオカラを混合、調製したサイレージは良質で保存性が高い。このサイレージを肉豚の肥育後期に給与すると市販配合飼料を給与した場合と同等の発育成績が得られ、胸最長筋内の脂肪交雑が高まる。
キーワード 食品リサイクル、そばくず、オカラ、サイレージ
背景・ねらい 食品リサイクルの推進と豚肉の生産コストの多くを占める飼料費の低減、また、地域資源を活用した特色ある豚肉の開発をめざして、食品製造過程で発生するそばくずとオカラを混合、調製したサイレージを肉豚の肥育後期に給与し、発育、肉質等に及ぼす影響について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. そばくずとオカラを原物重量比6:4 で混合、調製したサイレージは、良質で保存性が高い(表2)。
  2. 肥育後期(体重70~110kg)にそばくず+オカラサイレージ(以下「サイレージ」)のみを給与したサイレージ区は、市販配合飼料を給与した配合飼料区と比較してDG、飼料要求率等の育成績において同等の成績である(表3)。
  3. 肥育後期の1 頭当りの飼料費は、配合飼料区に比べサイレージ区が約3,400 円低減すると試算される(表3)。
  4. 胸最長筋の化学組成は、サイレージ区で粗脂肪含量が有意に高くなり(p<0.01)、脂肪交雑の指標であるマーブリングスコアもサイレージ区で有意に高くなり(p<0.05)、脂肪交雑の高い特色ある豚肉の生産ができる(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. そばくずは水分約12%の乾麺屑を用い、オカラは水分約80%のものを用いる。
  2. サイレージ調製は、そばくずとオカラを原物重量比6:4 で混合して40L ビニール袋に20kgを詰めて密閉する。サイレージの給与は調製2 週間後からとする。そばくずとオカラはカルシウム、ビタミン含量が低いため、第二リン酸カルシウムを原物比1%添加、ビタミンA D3E プレミックス(VA:10,000,000IU/kg、VD3:2,000,000IU/kg、VE:10,000mg/kg)を原物比0.1%添加する。
  3. 飼料費は、サイレージをそばくず、オカラの原料費それぞれ5 円/kg、原料運搬、サイレージ化に要する資材費、人件費、攪拌機の償却費等を積算して18.1 円/kg とし、市販配合飼料は当所の購入単価50.8 円/kg とする。
図表1 232649-1.gif
図表2 232649-2.gif
図表3 232649-3.gif
図表4 232649-4.gif
カテゴリ コスト そば

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