バラ養液栽培における誘電率土壌水分センサを用いた給液制御が収量・切り花品質に及ぼす影響

タイトル バラ養液栽培における誘電率土壌水分センサを用いた給液制御が収量・切り花品質に及ぼす影響
担当機関 宮城農園研
研究期間 2005~2007
研究担当者 石井友紀子
小松めぐみ
佐々木あかり
吉村正久 
発行年度 2007
要約 バラのロックウール栽培において、誘電率土壌水分センサを用いて培地内水分率を70 ~ 75%に制御する給液をすると、給液量と排液量を削減でき、採花本数と切り花品質が慣行に近くなる。
背景・ねらい バラのロックウール栽培では、天候や気温によって培地内の水分率と気相率のバランスが常に変動しており、ロックウールは一度乾燥してしまうと吸水及び保水しにくくなる性質があるので、一時的な根圏の過湿や酸素不足、乾燥が生じる可能性が考えられる。そこで、培地内水分率(気相率)を直接的かつ積極的に制御するため、反応が速く、安価で手に入りやすい誘電率土壌水分センサ(以下水分センサ)を用いた給液制御が収量と切り花品質に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. バラのロックウール栽培において、水分センサを用いて培地内水分率を70 ~ 75%に維持する給液制御を行うと、天候や気温によらず、培地内水分率をほぼ設定範囲内で自動的に制御することができる(表1)。
  2. 培地内水分率を70 ~ 75%維持する給液制御を行うと、タイマーのみで給液制御を行う(以下慣行)よりも給液量と排液量を少なくできる(図1)。
  3. 培地内水分率を70 ~ 75%に維持する給液制御を行うと、採花本数と切り花品質が慣行に近くなる(図2、表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 設定水分率が70 %以下では、給液量が極端に少なくなり、ロックウールマット内の水分状態が不均一となる恐れがある。また、排液が極端に少なく、ECが高くなりやすい(データ省略)。
  2. 採花本数は、単年度の結果であり、今後経年調査が必要である。
  3. 水分センサは、商品名Echo プローブEC5、Decagon 社製(価格:約1万5千円)を使用した。
  4. 水分センサは、ベッドの中央部に、ベッド当たり1本を培地に対して垂直に挿し込み、5.5cmセンサ部分全体で水分率を検知した。
図表1 232679-1.gif
図表2 232679-2.gif
図表3 232679-3.gif
図表4 232679-4.gif
図表5 232679-5.gif
カテゴリ 乾燥 ばら 養液栽培

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