被覆肥料利用による水稲中苗の無追肥育苗

タイトル 被覆肥料利用による水稲中苗の無追肥育苗
担当機関 宮城県農業センター
研究期間 1987~1989
研究担当者
発行年度 1989
成果の内容・特徴
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 育苗床土に被服肥料を混和することにより、育苗期間の追肥を省略でき、苗質は
      慣行追肥苗と同等の健苗が得られる。
    2. 使用する被服肥料
      水稲育苗用「ロング L-100」(100日タイプ、肥料成分:窒素-燐酸-加里=14-12-14%)

      「ロング」は燐硝安加里を樹脂膜でコーティングした肥料で、窒素成分は硝酸態と
      アンモニア態が半量ずつである。水稲育苗用「ロング」は従来品を水稲育苗用に
      細粒化したもので、粒数が2倍程度に増え、1gで約40~44粒である。「100日タイプ」
      とは土壌温度が25度Cのとき、畑状態で80%の窒素が溶出するのに約100日かかる
      タイプである。
    3. 使用量及び使用方法
      育苗箱一箱当たり、速効性肥料(育苗専用肥料10-10-10)を窒素成分で1g(製品で10g)、
      水稲育苗用「ロング L-100」を窒素成分で7~10g(製品で50~70g)を育苗床土に
      均一に混和する。
    具体的データ
  2. 技術・情報の適用効果
    育苗労力の節減が期待できる。
  3. 適用の範囲
    県下一円
  4. 普及指導上の留意点
    1. 本技術は育苗床土には水田土を用い、ビニールハウス内で育苗する場合にだけ適用
      する。保温折衷苗代や水田土以外の床土を用いた育苗では未検討であるので、
      それらには適用しない。
    2. その他の基本的育苗法は従来の中苗育苗法に準じる。
    3. ロング肥料の肥料成分は育苗期間中、徐々に溶出し、35日の育苗期間で窒素は
      30~40%溶出すると考えられている。従って、草丈は追肥による育苗より伸びやすい。
      そのため、温度管理と灌水には出芽後から十分に注意し、特に、育苗期間後半は
      高温、多湿にならないように管理し、徒長防止に努める。
    4. 使用量は床土の肥沃度によって、上記使用量の範囲で調節する。
    5. 晩播で徒長が心配される場合にはロング肥料の量を窒素成分で7g(製品で50g)程度
      にする。

図表1 233166-1.gif
カテゴリ 肥料 育苗 温度管理 水田 水稲

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