タイトル |
地域農業後継者育成確保、定着のためのチェックポイント |
担当機関 |
宮城県農業センター |
研究期間 |
1987~1989 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1989 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
地域農業の活性化を図るため、農業後継者を育成確保し、定着するまでの過程 のなかで、就農線(就農時点)を境に就農前及び就農後それぞれに、個々の過程 及び集落等地域において留意すべき事項(チェックポイント)は以下のとおりである。
- 就農前((育成確保方策)
- 家庭環境
- 就農するまでの成長過程の中で、教育方針並びに農業経営方針があること。そこには、
経営基盤作りのための親としての積極的な姿勢と努力があること。
- その中で、幼少期から農業体験させるための場づくりを積極的に行い、子供に合った
作業経験をさせること。
- 農業を否定するような事を言わず、家庭内で農業経営について話合うこと。
- 学習意欲(農業に興味をもたせるなど)を育てること。
- 地域環境
- 集落として集団活動のなかで農業の理解をさせること。例えば、子供農園設置
などによる農業体験をさせること。
- 関係機関として、後継者育成も含めた地域農業のビジョンづくりを行うこと。
さらに教育関係、子供会等と連携を図り、農業体験の機会をつくり参加誘導して いくこと。
- 就農後(定着条件)
- 家庭環境
- 一定の見習いのための期間を設けること。単なる労力参加でなく、経営内で
役割分担をし、責任と意欲をもたせること。
- 豊かな人間性を培うため、多くの組織への積極的な参加を援助すること。
- 地域環境
- 地域の農業後継者として育成するため、集落として側面的な援助を行うこと。
その時、集落の受け皿づくり(技術養成、集落行事などの役まわりの負担軽減等) が必要であること。
- 各指導機関の連携によって就農者の実態を把握し、Uターン、新規参入者への
指導強化を図ること。
- 各種組織活動への積極的な参加促進と組織間の連携交流を図ること。
- 後継者の意向にそった、敏速な情報提供網を整備すること。
図1. 農業後継者育成確保定着モデル - 技術・情報の適用効果
農業後継者を育成確保するうえで、家庭、地域の役割についての確認事項として 期待できる。
- 適用の範囲
県内農家、集落及び指導機関
- 普及指導上の留意点
チェックポイントについては、現在就農し定着しつつある農業後継者(新規就農者、 Uターン農業後継者、婚姻を機会に就農した農業後継者)及び農業後継者未確保農家 の意向、関係機関の後継者育成事例の中から作成しているのであくまでも参考として 活用すべきである。
|
図表1 |
|
カテゴリ |
くり
経営管理
|