タイトル |
放牧育成牛の冬期粗飼料多給による肥育技術 |
担当機関 |
山形県立畜産試験場 |
研究期間 |
1986~1988 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1989 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
黒毛和種去勢牛の肥育において、仕上げ目標体重630kgとして2シーズン放牧育成牛を 引続き粗飼料多給し仕上げ肥育を行った。
- トウモロコシサイレージの給与
濃厚飼料(DM88.0%,CP12.5%,TDN73.2%)を体重比1.3%と制限給与し、 トウモロコシサイレージ(DM29.5%,CP2.3%,TDN19.2%)を飽食することによって、 現在の肥育期間(13ケ月)を約2.5ケ月短縮でき、この期間のDGは0.79kg確保され、 肉質も良質なものができる (表1、表2)。
- グラスサイレージの給与
濃厚飼料(DM87.2%,CP12.9%,TDN70.4%)に粗飼料としてグラスサイレージ (DM33.1%,CP4.4%,TDN20.7%)を主体に乾草(DM83.7%,CP8.1%,TDN46.7%)を 補助的に給与することによって肥育期間は約4ケ月と大幅に短縮でき、この期間の DGも0.90kgほど確保され、肉質は若干黄色化がみられるものの比較的良質なものが できる (表1、表2)。
- 技術・情報の適用効果
粗飼料給与割合を27~32%と多給することによって肥育期間は3~4ケ月間ほど 短縮され、の期間の一日平均増体量は約0.80~0.90kgと大幅に改善でき、 肉質も比較的良質なものができる。
- 適用の範囲
東北における2シーズン放牧牛の肥育(黒毛和種去勢)
- 普及指導上の留意点
- 脂肪の黄色化防止として、利用するトウモロコシサイレージは黄熟期以降の
ものとする。
- 肥育終了までグラスサイレージを給与すると若干の脂肪の黄色化がみられるので、
仕上げ肥育期後期での給与は控えたほうがよい。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
トウモロコシサイレージ
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