リンゴ新品種‘アキタゴールド’の育成

タイトル リンゴ新品種‘アキタゴールド’の育成
担当機関 秋田県果樹試験場
研究期間 1966~1990
研究担当者
発行年度 1990
成果の内容・特徴
  1. 技術・情報の内容及び特徴
    1. 交配親(ゴールデン・デリシャス×ふじ)
    2. 果実特性
      10月中旬に収穫できる黄色系のリンゴ新品種である。
      果形は円錐~長円錐形を呈し、王冠を有する。
      果梗の太さは中程度であり、ゴールデンと同様に長い。
      果実の地色は黄色で、陽光面が淡橙色に着色する場合がある。
      果面のサビ、果点アレはほとんど見られず、外観はきれいである。
      果肉の硬度は硬く、ち密で多汁であり、香気を有する。
      糖度は13~15%、酸度は0.5%前後で食味は良好である。
      果肉への密の入りはふじより少ないが、完熟果で見られる。
      貯蔵性は高く、冷蔵貯蔵で約5か月で、3月末まで。
      種子数は多く、ジューンドロップや収穫前の落果は少ない。
    3. 樹体特性
      樹勢は中位でやや開張、腋花芽の着生は中位で、隔年結果性は低い。
      花の形態はふじに似る。色調は両親の中間色を呈する。
      初期の生育概況はふじに似る。
    4. その他
      本県における主要栽培品種との交雑和合性はジョナゴールドを除いて高い。
      斑点落葉病等に対する耐病性は中程度と思われる。
    表1 アキタゴールドの冷蔵による貯蔵性
    表2 出庫後の果実品質の推移
    表3 交配和合性
  2. 技術・情報の適用効果
    本品種はゴールデンにない貯蔵性を持ち、葉摘み作業の不要な省力型品種である。
    中生種として貯蔵性が高い特性を持つことから、品種構成の改善に利用できる。
    2月以降も果実鮮度が高く生食用として後期販売が有利に展開できる。また、
    出庫後の鮮度低下も少なく、店持ちが良いなど有利販売が期待できる。
    栽培的には隔年結果性が低く豊産性品種と思われる。
    主要栽培品種との交配和合性が高いので、ふじ単植園では市場性の高い受粉樹として
    導入できる。
    本品種を導入することにより労力的に軽減が図れる他、ふじ等栽培偏重過度の労力集中
    が緩和され、適期作業が可能になり、品質向上にもつながると考えられる。
  3. 適用の範囲
    県内(平成2年種苗登録申請中)
  4. 普及指導上の留意点
    秋田県産リンゴの特産品として産地化を推進する計画である。

図表1 233443-1.gif
図表2 233443-2.gif
図表3 233443-3.gif
カテゴリ サビ果 受粉 新品種 品種 良食味 りんご

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