高純度FSH製剤(FSH-R)を応用した牛の過剰排卵処理技術

• 担当機関: 山形県立畜産試験場
• 研究期間: 1987～1991
• 発行年度: 1991

成果の内容・特徴

1. 技術・情報の内容及び特徴
   供胚牛(黒毛和種)の過剰排卵処理にLH含有量の非常に低い高純度FSH製剤(FSH
   -R)を使用することにより、採卵成績を向上させることができ、更に、採卵コストの低減
   が図られる。
   
2. 技術・情報の適用効果
   
   1. 過剰排卵処理をFSH-Rで行なうと、推定黄体数、回収胚数、正常胚数ともに、
      従来のFSH製剤(FSH-S)、PMSG処理の場合よりも高い傾向を示した(表1)。
      
   2. 正常胚率およびAランク胚率は、FSH-R処理がFSH-S、PMSG処理よりも高い
      傾向を示した(表2)。
      
   3. FSH-R処理は、高コストのHMG処理とほぼ同様な採卵成績が
      得られるため(表1、表2)、採卵コストの低減が図られる。
      
   4. 適用の範囲
      肉用繁殖牛飼養地帯
      
   5. 普及指導上の留意点
      
      1. FSH-Rの投与は、3日間の減量投与法で行なう。
         
      2. 供胚牛には、健康な牛を用いる。
         
   
   

• カテゴリ: コスト 繁殖性改善