タイトル |
セイヨウナシ粗皮病検定用クローンの育成 |
担当機関 |
福島県果樹試験場 |
研究期間 |
1986~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1991 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
既知のウィルスまたはウィロイドなど、全ての接木伝染性病原体を保毒していないこと が明らかなセイヨウナシ粗皮病検定用クローンの選抜を行い、FLF-6020を育成 した。本検定用クローンの利用に当たっては、FLF-6020の休眠枝を採取し 低温(0~2度C)保存する。中間台木となる更新予定樹の主枝ごとに1~2本、1樹 当り、計数本切接ぎを行う。接木は4月に行い、伸長した検定クローンの新梢表面 を観察調査し、粗皮症状発現の有無によって本病原体保毒の有無を検証する。 調査は7月以降秋期にかけて随時行う(表1、表2)。
- 技術・情報の適用効果
セイヨウナシ粗皮病の病原体はウィロイドといわれているが、本病原体による再現 試験による確認はされていない。既存のニホンナシあるいはセイヨウナシに、より 商品性の高いセイヨウナシの品種を高接更新する場合、中間台木に本病病原体 が潜在感染しているかどうかを、本クローンによる木本検定により明らかにすること ができる。
- 適用の範囲
ニホンナシおよびセイヨウナシ栽培地域
- 普及指導上の留意点
検定用クローンFLF-6020はウィルス等の感染を防ぐため、指定された母樹から 採取した穂木を用いること。一度検定などで高接ぎされたものから穂木を取る ことは厳に慎むこと。接木に用いる検定用クローンは、成木で1樹当り6~8本 必要とするが、新梢の表面に病徴発現したものが1本でもあれば、病原体感染 樹と判定して、品質更新の対象樹とはしないこと。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
台木
高接ぎ
品種
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