イチゴ用果柄把持パックと自動パック詰装置

タイトル イチゴ用果柄把持パックと自動パック詰装置
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター
研究期間 2005~2009
研究担当者 大森定夫
紺屋朋子
藤岡 修
金光幹雄
発行年度 2009
要約 損傷や質量減少率を抑える品質保持効果があるイチゴ用果柄把持パックである。個別容器は収穫した果柄付イチゴを1果ずつ収容して損傷なく取り扱うことができ、自動パック詰装置は個別容器から果柄把持パックへ自動で移し替えることができる。
キーワード 果柄付イチゴ、果柄把持、パック、個別容器、品質保持
背景・ねらい イチゴの産地では良食味イチゴの品種が導入される傾向にあるが、果肉が軟らかく傷つきやすいことや、出荷先が海外を含めてより遠隔地になっていることから、輸送中に損傷等が生じにくいパックが要望されている。そこで、海外や少量販売を目的としている果柄を付けた高級イチゴを対象として、収穫したイチゴを損傷なく取り扱う手法と、輸送時に損傷が生じにくい新たなパックとその自動パック詰装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 果柄付で採果したイチゴを1果ずつ吊り下げた状態で収容できる個別容器(素材:PET)は、収穫後のイチゴを果柄把持パックに移し替えるまで損傷なく取り扱うことができ、繰り返し利用できる(図1)。
  2. 果柄把持パックは果柄を保持する果柄把持トレイとそのフタからなり(素材:PET)、果径40 mm以下、果長50 mm以下、果柄径1mm以上のイチゴを6果収容できる(図2)。
  3. 果柄把持パックはイチゴの果柄を把持して果実同士が触れないため、慣行パックに比較して輸送等による損傷発生を軽減でき(図3)、さらに、慣行パックよりも機密性が良いことから、質量減少率を抑える品質保持効果がある。
  4. 自動パック詰装置は、作業者がイチゴの入った個別容器を左右の搬送コンベヤへ供給した後、左右3個の個別容器から同時に取り出して果柄把持トレイに移し替え、果柄把持トレイをフタと組み合わせ、果柄を引き上げて果柄把持トレイに果実を安定させるパック詰め作業を自動で行う。この作業時間は1パックあたり約30秒である(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 果柄把持パックと自動パック詰装置の利用は、イチゴを収穫する際に果柄を約20 mm付けた状態で収穫する必要がある。また、事前に適応する果実(果柄径1mm以上、果径40 mm以下、果長50 mm以下)を選別する必要がある。
  2. 果柄把持パックは、輸出などの長距離輸送での利用や、これまで果肉が軟らかく通常の流通には適さなかった品種での利用に利点がある。
図表1 234175-1.png
図表2 234175-2.png
図表3 234175-3.png
図表4 234175-4.png
カテゴリ いちご 出荷調整 品質保持 品種 輸出 輸送 良食味

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