タイトル | シラエビの資源管理に関する研究 |
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担当機関 | 富山県農林水産総合技術センター |
研究期間 | 2003~2007 |
研究担当者 |
南條暢聡 |
発行年度 | 2009 |
要約 | 研究調査船による採集調査や漁船によって水揚げされた漁獲物の調査により、富山湾におけるシラエビの生活史の一部を明らかにした。 |
背景・ねらい | シラエビは富山県でのみ漁業が行われている貴重な水産資源であるが、適切な漁獲量水準が不明であり、乱獲予防を主眼とした資源管理技術の確立が強く望まれている。しかし、資源状態の把握及び資源管理を行う上で必要とされるシラエビの基礎的な生態調査は今までほとんど行われていなかった。 そこで、本研究はシラエビの資源管理を合理的に行っていくため、シラエビの生物情報や資源情報を明らかにすることを目的とした。 |
成果の内容・特徴 | 本調査により、シラエビの成体は主にオキアミ類やアミ類等を摂餌していることが明らかにされた。また、雌の繁殖活動は、孵化直前卵を抱えた雌が年中出現することから基本的には年中行われているが、10~5月にかけてこれらの雌の割合が特に多くなるため、この時期が幼生のふ出盛期であると推察された。 富山湾のシラエビは比較的狭い海域でその生活史を完結させている漁業資源である可能性が示唆された。また、近年の資源状況は、資源レベルの低下を招くほど漁業が影響を及ぼしているとは考えにくいが、このような生活史を持った漁業資源であるため、環境変化や漁獲圧の増加等により資源レベルが低下しやすいと推察された。 |
成果の活用面・留意点 | 本研究により、これまで明らかにされていなかった富山湾のシラエビに関する生物学的な知見を集積できた。また、これらの成果は、シラエビの資源管理を行う上で大きく貢献するものと考えられる。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 管理技術 繁殖性改善 |