ノリ養殖対象種および近縁野生種の種判別法

タイトル ノリ養殖対象種および近縁野生種の種判別法
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2004~2008
研究担当者 二羽恭介
発行年度 2009
要約 形態的特徴が乏しいノリ養殖対象種および近縁野生種を、簡便に種判別できる手法を開発した。これにより、今後、育種素材として、正確に同定された野生スサビノリ、野生アサクサノリおよび近縁野生種を収集するうえで、大いに役立つものと考えられる。
背景・ねらい 現在のノリ養殖では、選抜育種が盛んに行われた結果、養殖用種苗の遺伝的画一化が進んでいる。そのため、今後、育種素材として養殖対象種(スサビノリ、アサクサノリ)の野生株や近縁野生種の系統保存株を収集していくことも重要である。また、すでに開発されている養殖ノリの種判別法を用いてこれら野生株の判別を試みても、明確に種判別できないケースも生じた。そこで、簡便かつ正確に養殖対象種および近縁野生種の種判別が行える手法を開発した。
成果の内容・特徴 スサビノリ、アサクサノリ、近縁野生種(ウタスツノリと未同定種を含む)のサンプルを用いて、アマノリ属で種内変異が少ない葉緑体rbcL遺伝子をPCRで増幅し、5種類の制限酵素を使うことにより、それぞれ2~3種類のDNA多型を得ることができた(図1)。得られたDNA多型を組み合わせることにより、スサビノリ、アサクサノリ、ウタスツノリおよび近縁野生種のいずれかに明確に区別することができた(表1)。また、種内変異が見られる複数の野生株を用いても、同一種内では同じDNAバンドを示した。
成果の活用面・留意点 開発した種判別法は、今後、育種素材として、正確に同定された野生スサビノリ、野生アサクサノリおよび近縁野生種を収集するうえで、大いに役立つものと考えられる。
図表1 234290-1.png
図表2 234290-2.png
カテゴリ 育種

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