サイレージ用トウモロコシ一代雑種の新親品種自殖系統「Ho108」

タイトル サイレージ用トウモロコシ一代雑種の新親品種自殖系統「Ho108」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 1997~2010
研究担当者 濃沼圭一
伊東栄作
斎藤修平
三浦康男
佐藤 尚
高宮泰宏
三木一嘉
榎 宏征
発行年度 2010
要約 サイレージ用トウモロコシの親自殖系統「Ho108」(エイチオーヒャクハチ)は、晩生のデント種で、耐倒伏性とすす紋病抵抗性が比較的強く、組合せ能力が高く、採種性にきわめて優れる。一代雑種品種の親系統として利用できる。
キーワード トウモロコシ、自殖系統、デント、採種性、飼料作物育種
背景・ねらい わが国の栽培環境への適応性の高いトウモロコシの優良F1品種を育成するためには、優秀な親自殖系統の育成が不可欠である。生育期間中の積算気温が制約される北海道では地域ごとに黄熟期刈りの可能な熟期別の優良品種が必要であり、重要病害のすす紋病に対する抵抗性や耐倒伏性に優れ、かつ採種性の高い系統が求められている。そこで、これらの特性に優れる晩生のデント種自殖系統を育成する。
成果の内容・特徴
  1. デント種自殖系統間の交配組合せ(Ho52/Mi29)/Ho52を母材とし、病害抵抗性、耐倒伏性、雌穂特性などにより選抜、育成した自殖系統である(図1)。
  2. 早晩性は“晩生”に属する(表1)。
  3. 初期生育は“良”、稈長および着雌穂高は高く、稈径はやや太い(表1)。雄穂長は約30cmと平均的で、枝梗数は約9とやや少ない。雌穂は粒列数が平均16.5列で(表1)、先端円錐型である。子実は黄褐色でくさび形である。
  4. 採種性は、放任受粉下での採種量が実収量で87.7kg/a、F1採種栽培での種子親としての利用を想定した雌雄畦比3:1換算で65.8kg/aときわめて高い。花粉飛散程度は“良”である(表1)。
  5. すす紋病抵抗性は“やや強”、ごま葉枯病抵抗性は“強”である。黒穂病抵抗性は“やや強”、耐倒伏性は“やや強”である(表2)。
  6. 本系統を片親とする単交雑F1組合せの平均乾物収量は、フリント種との組合せでは同熟期の普及品種とほぼ同じ水準にあり、組合せ能力は高い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. F1採種用の種子供給は2012年からの予定である。
図表1 234673-1.png
図表2 234673-2.png
図表3 234673-3.png
図表4 234673-4.png
カテゴリ 育種 ごま 受粉 飼料作物 抵抗性 とうもろこし 病害抵抗性 品種

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