協同組合の設立と運営のためのマニュアル

タイトル 協同組合の設立と運営のためのマニュアル
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究期間 2008~2011
研究担当者 保久丈太郎
大須賀公郎
M. Gado MAOUNA
発行年度 2010
要約 このマニュアルは、ニジェール国農業畜産省農民組織化・推進局と共同で作成されており、協同組合設置に関する各種法令に基づいた、汎用性があり、かつ実践的な内容となっている。協同組合の設立と運営のための原則的な考え方と手続きが、このマニュアルのみで理解できる。
キーワード ニジェール国、協同組合、組織化、民主的な役員選出
背景・ねらい ニジェール国には協同組合設立に関する政令集があるのみであったことから、各プロジェクトは、その活動目的に応じた協同組合を設立する際、その都度、農業畜産省農民組織化・推進局(以下DACPOR)へ問い合わせをしていた。また、これらのプロジェクトで策定した組合設立支援マニュアルは、それぞれのプロジェクトの活動に特化した内容となっているため、別の分野のプロジェクトで組合の設立支援に参考とするには不十分であった。また、協同組合の行政登録を申し込む者あるいはそれを受け付ける側の市役所の行政官の一部には、組合が備えるべき条件や登録手続きに精通していないため、手続きに支障をきたすケースも多々見られた。そのため、DACPORは協同組合設置に関する各種法令に基づいた、汎用性があり、かつ実践的な協同組合設置マニュアルの作成を望んでいた。
成果の内容・特徴
  1. このマニュアルは、ニジェール国の組合設立を担当する中央及び地方の行政官ならびにドナー・NGOの協同組合設立支援に広く活用されることを目的としている(図1)。
  2. このマニュアルは、DACPORとJIRCASが共同で開催した2010年6月25日の検討セミナー及びその後の関係者間の協議を通じ、ニジェール国の全ての州の農業局代表者及び関係機関代表者で審議されているとともに、最終的にニジェール政府により承認されている。
  3. このマニュアルは、組合設立続きだけでなく、組合の活動計画の策定方法、運営・管理の方法まで事例を含めて記載しているため実践的かつ汎用性のある内容となっている。
  4. このマニュアルは、以下の項目について、ニジェール国の公用語である仏語で説明している(図2)。
    1. 世界協同組合連盟で定められている協同組合の設立目的、設立意義。
    2. 組合設立に必要な所定の様式である定款、内規、組合認可申請書、組合設置のための総会議事録、設立参加者名簿、活動計画などの書類のフォームの記載方法や市役所への提出の仕方。
    3. 代表、副代表、会計、秘書、組織化担当などの役員選出の際には、透明性/公平性を持って執り行う必要性、および民主的な役員選出を含めた複数の選挙手法の特徴。
    4. 組合役員の業務内容、会議の運営方法、そして資金や機材の管理、さらに活動計画の策定、モニタリング、評価の方法。
成果の活用面・留意点
  1. ニジェール国の組合設立時に必要とされる全ての手続きが、このマニュアルのみで理解できる。
  2. ニジェール国以外で活用する場合には、当該国の法令が優先される。
図表1 234898-1.png
図表2 234898-2.png
カテゴリ モニタリング

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