低コストアサリ中間育成手法

タイトル 低コストアサリ中間育成手法
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2006~2010
研究担当者 安信秀樹
発行年度 2010
要約 放流用アサリ(殻長5~10mm)の人工生産は甚大な経費を要し、低コストの中間育成手法の開発が求められている。平成21年と22年の夏季に、砂を用いない細かいネットを敷き詰めた野菜カゴに殻長0.5mmのアサリを収容し、兵庫県二見港内(全クロロフィル濃度3~30μg/L)に垂下して飼育したところ、いずれの年も順調に生育し従来の1/40のコストで大量に育てることに成功した。
背景・ねらい 兵庫県におけるアサリの漁獲量は、昭和50年から平成10年にかけて年間500から1000トン漁獲されていたが、2005年には10トンまで減少した。漁獲量の減少に伴い産出されるアサリの幼生数も減少し、アサリの人工種苗放流の必要性が高まってきた。しかし、当県ではアサリの中間育成には甚大な経費を要すことから、これまで人工生産したアサリの放流は殻長0.5mmで行ってきた。しかし、放流効果が認められなかったため、より大型のアサリの放流が求められた。そこで、今回低コストアサリの中間育成手法の技術開発を行った。
成果の内容・特徴 従来までのアサリの中間育成では殻長1mm以上でないと天然海域では育成できないと推察されていた。平成21年の9~10月に試験的に砂を用いない細かいネット(目合い224μm)を敷き詰めた野菜カゴに殻長0.5mmのアサリを収容し、兵庫県二見港内に垂下したところ、0.5mmからでも十分に成長し、飼育開始35日後には収容密度50個体/cm2で平均殻長3.2mm、100個体/cm2でも2.8mmに達し、従来方法の1.8mmよりもいずれも高い値を示し、50%前後の高い生残率で中間育成可能なことが分かった。平成22年には植物プランクトンが多い7~9月(全クロロフィル7~30μg/L)に中間育成を実施することで、飼育開始後45日で殻長5mm以上のアサリ稚貝を135万個生産することができた。本中間育成では1週間に1回ネットを水道水で十分に洗浄し、2週間に1回カゴとネットを交換するだけの単純作業で安定的な育成が可能である。
成果の活用面・留意点
【人工生産アサリの放流】
試験的に放流したところ、半年で3cmに成長し、放流する前に比べて50倍の密度で生息していることが確認された。今後はアサリ生息場に大量放流し、アサリ資源の回復を図りたい。
【アサリ養殖用種苗としての活用】
近年、本県ではアサリの養殖が盛んに行われている。養殖用種苗は他県に依存しており、価格の安い自県産の種苗の確保が熱望されていた。本技術はこの問題の解決にも応用可能である。
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図表2 235126-2.png
図表3 235126-3.png
カテゴリ コスト 低コスト

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