クロマグロやけ肉軽減マニュアルの作成・普及

タイトル クロマグロやけ肉軽減マニュアルの作成・普及
担当機関 鳥取県水産試験場
研究期間 2007~2009
研究担当者 石原幸雄
小谷幸敏
発行年度 2010
要約 鳥取県境港で水揚げされるクロマグロの一部で「ヤケ肉」が発生することから、まき網運搬船魚艙内での冷却時の魚体温追跡などの実態調査を行った結果、出来るだけ速やかに魚体温度を下げることが重要であることが分かった。また、「ヤケ肉」が軽減されると考えられる方法をまとめた「やけ肉軽減のためのマニュアル」を作成し、水産関係者へ説明会及び配布しホームページで公表を行った。
背景・ねらい 鳥取県境港に水揚げされるクロマグロは、水揚げが夏であることや、まき網による漁獲であることから、品質劣化した「ヤケ肉」の発生が多いとされている。「ヤケ肉」は、商品価値を著しく低下させるばかりではなく、外観からは判断できず、解体されて初めて判明することから、境港産クロマグロの信頼を低下させる。そのためまき網漁法における「ヤケ肉」発生原因を明らかにし、「やけ肉軽減マニュアル」を作成した。
成果の内容・特徴 市場に水揚げされたクロマグロについて、鰓・内臓除去直後の魚体温(中心温度)を調査した結果、次のことが分かった(図1)。
  1. 大きい魚ほど魚体温が高い。
  2. 体重50kgで1℃、100kgで3℃、200kgで6℃程度が標準的な魚体温である。
  3. 標準魚体温より温度が高い魚が見られた。これは、冷却時間が短いために起因するものと思われた。
漁獲されたクロマグロの魚体が運搬船の魚艙内でどのように冷却されるかについて、魚体温(中心温度)を追跡調査した結果、次のことが分かった(図2)。
  1. 漁獲直後の魚体温は30℃程度である。
  2. 体重50kg台の魚が、5℃程度までに冷却されるのに約18~24時間必要である。
  3. 大きい魚ほど冷却に時間を要する。
成果の活用面・留意点 境港に水揚げするまき網漁船等を対象に、ヤケ肉の発生が軽減されると考えられる方法をまとめた「クロマグロやけ肉軽減マニュアル」(図3)を作成し、水産関係者への説明会及び配布を行うとともに水産試験場HP(URL: http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/458401/manual.pdf)に掲載している。
図表1 235153-1.png
図表2 235153-2.png
図表3 235153-3.png
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