養殖種苗用小型マグロの生残が良く効率の良い輸送技術の開発

タイトル 養殖種苗用小型マグロの生残が良く効率の良い輸送技術の開発
担当機関 社団法人マリノフォーラム21
研究期間 2008~2010
研究担当者 吉田儀弘
長崎県旋網漁業協同組合
海興水産株式会社
東洋漁業株式会社
トロの華生産者協業体
青島マグロ生産組合
松浦共同陸上魚類
塩澤 聡
秋永高志
発行年度 2010
要約 小型マグロを養殖種苗として有効利用するために、高生残率化を目指して、効率的且つ効果的な種苗輸送や短期養成等の技術開発を行った。まき網で漁獲された小型マグロについて、活魚運搬および曳航用生簀別に生残率を比較した結果、両運搬方法ともに、小型マグロの種苗輸送としては非常に高く良好な結果が得られた。養成中の生残率も高く、成長も良好な結果が得られた。
背景・ねらい まき網で漁獲された魚価の低い小型マグロの付加価値の向上と消費者の需要の高いマグロの安定供給を図るため、マグロ養殖に利用されている曳き縄漁獲された種苗の補完として、まき網で漁獲されたマグロ幼魚の種苗化技術(種苗輸送並びに短期養成)を確立することを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. 小型マグロをまき網で漁獲した後、活魚運搬船と曳航用生簀による二つの運搬方法を実施し(図1)、一時ストック生簀到着時、及び時間経過に伴う生残率等を比較検討した。
  2. まき網で漁獲された種苗用マグロの活魚運搬船、並びに曳航用生簀による一時ストック生簀到着時の生残率は、活魚運搬船では99.9%、曳航用生簀では99.7%となり、両運搬方法とも99%以上と高かった(表1)。
  3. 一時ストック生簀到着後15日後の生残率は活魚運搬船では90.3%、曳航用生簀では99.6%と両方法とも高かった(表1)。
  4. 一時ストック生簀で馴致後の小型マグロを、短期養成生簀へ移動する際に、ビデオカメラ、カウント装置等を活用して正確な尾数を確認した(図2)。
  5. 短期養成4ヶ月後の両運搬方法の生残率は98%以上と高く、成長も良好であり、4kgで漁獲されたものが半年後には12kg、1年半後には30kgに成長した。
成果の活用面・留意点
  1. まき網で漁獲された低価値の小型マグロの付加価値の向上が期待できる。
  2. 効率的、効果的な種苗化技術(種苗輸送短期養成)を確立することができる。
  3. マグロ養殖に利用されている曳き縄で漁獲された種苗の補完としてその機能が果たせる。
図表1 235163-1.png
図表2 235163-2.png
図表3 235163-3.png
カテゴリ ストック 輸送

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