タイトル | ノリ養殖場の水温予報システムの開発 |
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担当機関 | 千葉県水産総合研究センター |
研究期間 | 2007~2009 |
研究担当者 |
大畑 聡 |
発行年度 | 2011 |
要約 | ノリ養殖において水温の変化を把握することは、安定した生産を行うために重要であり、数日先の水温を予測できれば、作業の開始時期の調整や病害への事前対応が可能となり、生産性の向上が期待できる。 |
背景・ねらい | 東京湾におけるノリ養殖では、水温が23℃以下になると育苗を開始し、18℃以下になると本格的な生産が始まる。また、15℃以上では赤腐れ病等による被害が拡大することがあるなど、水温の変化を把握することは安定した生産を行うために重要である。よって、数日先の水温を予測できれば、作業の開始時期の調整や病害への事前対応が可能となり、生産性の向上が期待できる。 このため、東京湾全域の水温変動予測モデルから各ノリ養殖場における数日先までの水温変動を予測するシステムを開発した。 |
成果の内容・特徴 | 東京湾全域を計算対象とする3次元流動モデルに気象庁等の気象予報データ(気温、風向風速)を自動的に取り組むことにより、5日先までの水温を予測するモデルを開発した。また、2008年10月から12月、2009年9月から12月に船橋から天羽の7地点について、予測値と水温ブイの実測値を比較することにより予測値の精度を検証した。 その結果、船橋~新富津のノリ養殖場では、実測値との差が1℃以上となる割合は20%以下であり、5日先でも比較的高い精度を保っていた。一方、大佐和と天羽では精度が低くなる傾向が見られた(図1)。 このため、三番瀬、(船橋)、盤洲北部、(金田)、盤洲南部、(木更津)、富津岬北、(富津)、(新富津)、富津岬南の5地点について2010年秋から水温予報が可能になった。 |
成果の活用面・留意点 | 2010年漁期(HP版10月7日、携帯電話版10月15日)から公開を開始しており、漁業者の本情報利用による計画的なノリ生産が期待される。 |
図表1 | |
図表2 | |
研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=3273&YEAR=2011 |
カテゴリ | 育苗 |