青森県日本海海域におけるヒラメの稚魚分布密度と漁獲尾数との関係

タイトル 青森県日本海海域におけるヒラメの稚魚分布密度と漁獲尾数との関係
担当機関 地方独立行政法人青森県産業技術センター
研究期間 1997~2011
研究担当者 吉田雅範
柳谷 智
三浦太智
伊藤欣吾
田澤 亮
野呂恭成
発行年度 2012
要約 青森県日本海海域におけるヒラメの稚魚分布密度と漁獲尾数との関係を明らかにするため、桁網調査による着底稚魚の分布密度と漁獲データから推定した発生年別漁獲尾数との関係を解析し、着底稚魚の分布密度が高い場合にその年に産まれたヒラメの漁獲尾数が増加する傾向があることを明らかにした。
背景・ねらい 青森県日本海海域におけるヒラメは沿岸漁業の重要な対象資源であり、1990年から小型魚の漁獲制限による資源管理や人工種苗の大量放流が行われている。ヒラメの漁獲量は、資源管理と種苗放流が行われる以前では50~400トンの範囲で大きく変動していたが、1990年以降では100~200トンの範囲で変動幅は小さくなっている。しかし、近年の着底稚魚の分布密度と漁獲物の銘柄組成は大きく年変化している。そこで、稚魚分布密度と発生年別漁獲尾数との関係を明らかにするため、調査、解析を行った。
成果の内容・特徴 着底稚魚の分布密度は、日本海沿岸の水深5m及び10m各4点合計8点において、7~9月に3回、水工研2型の桁網による海底10分曳を行って推定した。
年齢別漁獲尾数は、銘柄別漁獲データを基に、2期(1-6月、7-12月)に分けた銘柄別の年齢組成を用いて推定した。銘柄別年齢組成は、漁獲物の耳石を薄片観察法で年齢査定を行って求めた。
1997~2008年における稚魚分布密度と発生年別漁獲尾数の推移をみると、着底稚魚の分布密度がある程度高い場合にその年に産まれたヒラメの漁獲尾数が増加する傾向が認められ(図1)、データ整備されている1997~2007年の稚魚分布密度と発生年別漁獲尾数とは正の相関関係(r=0.75,p<0.01)にあることが明らかになった(図2)。
成果の活用面・留意点 稚魚分布密度調査を継続し、漁況予測に役立てるとともに、広域的に再生産成功率と海洋環境との関係を調べて資源変動要因の解明に取り組んでいく必要がある。
図表1 235488-1.gif
図表2 235488-2.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4130&YEAR=2012
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