アゲマキ母貝団地の効果的造成方法の検討

タイトル アゲマキ母貝団地の効果的造成方法の検討
担当機関 佐賀県有明水産振興センター
研究期間 2009~2011
研究担当者 津城啓子
佃 政則
大隈 斉
発行年度 2012
要約 平成4年以降殆ど漁獲がないアゲマキを種苗生産、放流し、順調に成育していることを確認した。母貝団地を造成するための効果的稚貝の放流に適した条件として、地盤高2.0~4.0m程度、底質の含水率が60%以下等を明らかにした。また、放流時には気温が8℃以上必要であることも明らかにした。
背景・ねらい アゲマキは、かつては佐賀県有明海の泥干潟で普通に見られる二枚貝として、漁業生産のうえでも極めて重要な位置を占めていたが、平成2~3年にかけて激減し、平成4年以降は20年近くほとんど漁獲がない状態が続いている。このため、種苗生産・放流技術を開発し、アゲマキ母貝団地の効果的な造成方法を確立することにより、資源の再生産力回復を図る。
成果の内容・特徴
  1. 平成21年度以降の3ヶ年で、放流用の稚貝(殻長約8mm)250万個を生産し、これらを佐賀県沿岸の6地区に放流した。放流後の稚貝は6地区中3地区で比較的良好に生残しており、このうちの1地区については平成23年度の調査において漁獲サイズ(70mm)を超え、順調に成長していることを確認した。
  2. 稚貝の放流に適した条件として、地盤高2.0~4.0m程度、底質の含水率が60 %以下等が明らかになった。また放流時には気温が8℃以上必要であることも明らかにした。
  3. 一部の成貝を実験室に持ち帰り飼育したところ、放卵、放精が確認されたことから、放流地のアゲマキが母貝集団として機能している可能性が示唆された。
成果の活用面・留意点
  • 今後、広域的に母貝団地の造成を図っていくうえで、放流適地としての条件に基づいた適切な放流の実施に活かしていく。
  • 放流地の環境条件に重点を置いた現場調査の継続、効率的な底質改善手法の検討等
図表1 235497-1.jpg
図表2 235497-2.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4292&YEAR=2012
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