ウチムラサキ着底稚貝飼育方法

タイトル ウチムラサキ着底稚貝飼育方法
担当機関 兵庫県立農林水産技術総合センター
研究期間 2007~2011
研究担当者 増田恵一
発行年度 2012
要約 着底初期における稚貝の大量斃死が課題であったウチムラサキ種苗生産において、容器底面に基質を敷いた循環式ダウンウェリングを実施することにより、殻長0.5mmサイズまでの大量減耗軽減し、量産化の可能性が得られた。
背景・ねらい かつて東播磨海域に高密度に分布していた二枚貝のウチムラサキは濾過食性ベントスとして珪藻類を摂餌するとともに、養殖ノリに必要な溶存無機態の窒素、リンを排出するので、ノリの色落ちを防止し、健全な漁場環境の維持に重要な役割を果たしていたものと考えられている。しかし近年ではその資源量は激減しており、資源復活が望まれている。ウチムラサキ増殖に不可欠な種苗生産では、着底初期における稚貝の大量斃死が課題であったが、その克服のため技術開発に取り組んだ。
成果の内容・特徴
(方法)
ふ化後約14日で、浮遊期から着底期に入った稚貝を、図1に示した循環式ダウンウェリング着底稚貝飼育装置に収容し、水中ポンプで、餌料懸濁液を循環させることにより飼育した。飼育期間中には1日1回全換水と約30分の干出を行った。餌料種類と、着底基質としての貝殻粉末および貝化石粉末の有効性を検討するため、2010年度には表1、2011年度には表2に示した試験区を設定して、ほとんどの個体で水管形成が認められる殻長0.5mmサイズまでの28日間飼育し、生残を比較した。
(結果)
着底幼生飼育中の生残率を図2および図3に示した。2010年度の容器底に基質を敷いた区(B-1、B-2、B-3、C-1、C-2、C-3)は敷いていない区(B-4、B-5、C-4、C-5)より生残率が高い傾向が認められ、同一経過日数で平均値の差を検定(2標本t検定)すると14日目(p<0.01)、21日目(p<0.01)、28日目(p<0.05)で有意差が認められた。2011年度の容器底に基質を敷いた区(A-1、A-2、A-3、A-4、B-1、B-2、B-3、B-4)は敷いていない区(A-5、B-5)より生残率が高い傾向が認められ、同一経過日数で平均値の差を検定(2標本t検定)すると7日目(p<0.05)、14日目(p<0.05)、21日目(p<0.05)、28日目(p<0.05)で有意差が認められた。
(考察)
ダウンウェリング容器底のメッシュに着底稚貝を直接置いて飼育するよりもメッシュ上に貝殻またはアラゴマリーンを薄く敷いて飼育することにより生残率が向上することが明らかになった。
成果の活用面・留意点 当技術を用いることにより、種苗量産化(殻長10mmサイズで数十万個の生産)の手がかりが得られた。
図表1 235507-1.gif
図表2 235507-2.gif
図表3 235507-3.gif
図表4 235507-4.gif
図表5 235507-5.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4261&YEAR=2012
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